2009年8月12日水曜日

今週の倫理 (625号)より 元点回帰を尊重し、時代を生き抜く

前嶋です。いつもお世話様です。

本部夏休みのため、今週の倫理が早めにきましたので配信します。

昨日朝方の静岡・伊豆の地震は大きかったですね。
今までも不況の時に、大地震等が起きてますから何となく不気味ですね。

今週は夏休みを取る方も多いと思います。しっかり休んでまた頑張っていきましょう。

今週のモーニングセミナーは、夏休み休会でした。

では、今週の倫理をお届けします。

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何事においても、初めに習う時の気持ちや基礎的なことに立ち戻ることが、真の実力を養成します。それは、元点に返ることになるからです。
元点の「元」とは「人の首を強調した形で、首の意味となる。首は人の体の中で最も重要な部分であるから元首(頭)といい、体の最上部であるから本元(もと。はじめ)の意味となり、元日のように時の初めをいい、根元(おおもと)のようにものの基本もいう」(『常用字解』白川静著)とあるように、初めや元々といったことを示します。
企業においては、創立の当初に立ち返ることが元点を感じ取ることになります。例えば創立○○周年といった記念行事は、元点に返る絶好の機会です。創立当初の気に戻り、苦労したこと、嬉しかったことなど、創業の精神を改めて自覚することが、今後の仕事に繋がります。当時は在籍していなかった社員にとっても、創業時を知ることができるでしょう。
家庭においてはどうでしょう。夫婦の場合、結婚記念日もそのひとつです。結婚記念日は夫婦の契りを交わした日であり、欧米では結婚記念日に互いにプレゼントを渡す風習があります。一年目は紙婚式、二年目は藁婚式、三年目は革婚式など呼称があり、交換するプレゼントはその呼び名に基づいた物を交換します。年数を重ねるごとに、柔らかい物から固い物になり、夫婦の絆も年数を重ねるごとに強まっていくことを意味しています。
個人の場合には、誕生日が元点に帰る日です。誕生日は、私の生命が両親の肉体を通じてこの世に産まれ出た日。その生命を育んでくれた親・祖先をはじめ、お世話になった方々へ感謝を表わす日が誕生日です。
飲食店を営むA氏は、自身の誕生日に周囲の方々へ誕生日プレゼントを贈っています。普通、誕生日というと「プレゼントを貰うもの」と思いがちですが、A氏は「お蔭様で○○歳になりました。これからも宜しくお願い致します」と周囲の方々への感謝を表わしているのです。
特に私たちにとって、唯一絶対の存在が両親です。その両親へ感謝の気持ちを深めていくことは、自分自身の元点に返ることとなります。
建設業のB社長は、五年前に父親から事業を受け継ぎました。その時、父の功績を形として残したいと、社名に父の名を加えたのです。「お世辞にも、若い頃は良い息子ではなかった。それでも両親は自分を信じ見守ってくれた。その気持ちをいつまでも忘れたくない」と語り、日々感謝の気持ちを深めています。
厳しい時代を乗り越えていくには、少なからず力が必要です。とはいっても、個人個人の力には、さほど差はないはずです。そうであるならば、私を超えた親・祖先の大きな力を味方にすることが大切です。そのためにも自分自身の「元点」に立ち返り、報恩の気持ちを大きく深めていきましょう。

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