2011年8月2日火曜日

8月2日MS 「昆虫採集に魅せられて」@横浜市中央


 本日の講師は小田原紙器工業株式会社 代表取締役の木崎 庸雅(きざき つねまさ)氏。小田原市倫理法人会の会長をされている。最初に会社の紹介があり、富士写真フィルム(株)小田原紙器製作所から分かれた会社で、15年位前までは写真フィルムの包装箱が中心だったそうだ。デジカメ化の進展によりほとんど皆無になり、今では富士写真フィルムからの仕事は以前の半分になってしまった。そこで食品包装箱・CDジャケットなど紙加工品・段ボール箱などの製造を行っているとのこと。

 本日はご自身の趣味であり、研究対象にしている昆虫に係わる昆虫採集全般についてのお話をいただいた。日本甲虫学会正会員で、私設博物館「はこね・おだわら昆虫館」の副館長、神奈川県立「生命の星地球博物館」友の会会員として、子供たちへの自然観察指導等のボランティア活動を続けている。
 昆虫採集の方法も本格的で、講師が実際に使用している大きな網に8mほどの柄の付いた実物を示していただいた。このくらいでないと高さが届かないので調査の役に立たないという。トラップを用いる方法として、パンストの一部にバナナを入れ、木に吊るして昆虫を呼び寄せて採集する方法を実演された。
 ここで講師からのプレゼントとして、土曜日の夜にご自身が私たちのために地元で採集してくれたカブトムシとミヤマクワガタの紹介があり、お孫さんなどにどうぞと用意してくださった。

 昆虫が独自の進化を遂げるといわれる離島へ講師はしばしば調査に出掛けており、「離島アドバイザー」を自称している。北海道は利尻島・礼文島から沖縄は石垣島・与那国島まで、希望に応じた離島を紹介できるという。

 講師が専門に研究している昆虫はハナムグリとのこと。500種位いて色彩変化が非常にあって新知見を専門誌・学会誌へ発表している。研究対象とするにはきちんとした記録データや標本の作成・保存が欠かせない。

 自然環境保護や昆虫ビジネスの問題もあり、昆虫採集にも採集禁止などの規制がかかってきているが、一般的には学習のための昆虫採集で生息に大きな影響を与えることはない。むしろ自然と触れ合うことで子供たちの心が豊かになる。昆虫採集などの遊びを普及していければと、言葉を結ばれました。

 講師がいつも元気で溌剌とされている理由の一端が分かった気がしました。

 広報委員長 萩野宏樹

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