2009年8月10日月曜日

今週の倫理 (624号)より 親祖先とつながり 生命力を高める

前嶋です。いつもお世話様です。

先週7日(金)はお休みしたため、配信が遅くなり申し訳ありません。
今週14日(金)も夏休みをとりますので、配信が来週になりますので宜しくお願いします。

クリントン元米大統領の訪朝には驚きました。拘束中の米国人女性記者2人は無事釈放されましたが、日本人拉致問題はいつ解決するのでしょうか?
芸能人の麻薬汚染が拡大してるようですね、困った事です。

天候不順が続いていますが、今週は夏休みを取られる方も多いと思います。
良い夏休みをお過ごし下さい。

先週のモーニングセミナーは、倫理研究所・名誉研究員松丸靖様の「倫理(みち)を踏み誤ることなかれ」で、26名の参加でした。純粋倫理の真髄を解かりやすくお話され、美点発見を毎日1個行う実践を教えて頂きました。松丸先生も70歳ですが、いつまでもお元気で倫理を普及して頂きたいですね。

では、今週の倫理をお届けします。
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ほとんどの企業が休みとなる「お盆」は、新暦八月十五日の盆中日を中心とする三~五日間とすることが多いようです。この時期は毎年四月~五月の大型連休や年末年始とともに、帰省や行楽に出かける人が多くなります。

 ただし大型連休や年末年始とは異なり、カレンダー上では平日にあたるため、官公庁や金融機関をはじめ、サービス業、二十四時間体制の工場や病院など、業種によっては通常どおりの業務を行なっています。観光業は書き入れ時で、小売業のスーパーマーケットなどは、来客用の食品を中心とした商品の販売に力が入る時期ともなるようです。

 いずれにしても、大半の日本人が休みとなる現代の日本のお盆を考えたとき、交通渋滞を覚悟してまで故郷を目指して進む「民族大移動」としての単なる休暇期間となってしまっているのが、その実態ではないでしょうか。

かつての日本の「お盆」の過ごし方や風習を考えるとき、太陰太陽暦がある和暦(天保暦など旧暦)の七月十五日を中心に、祖先の霊を祀る一連の行事として位置づけられていました。十二日夕刻の野火を迎え火と呼び、あの世からご先祖様を我が家へお招きした後、精霊棚のご先祖様へ色々なお供え物をします。地域によっては「留守参り」として、ご先祖様がいない墓を訪れて掃除などを行なう風習もあるようです。
さらに十六日の野火を送り火と呼び、お招きしたご先祖様の霊をあの世に送り出す意味をこめて川や海へ送る風習があり、灯篭流しが行なわれます。なお、ご先祖様を送る期間は十六日から二十四日までであり、お迎え同様に墓参をするところが大半です。一般に仏教の行事と認識されていますが、古神道における先祖崇拝の儀式や神事に仏教行事の「盂蘭盆」が習合して、現在の形になったと考えられています。

 経済不振、政治不信、天候不良という落ち着かない状況が続く今年の夏。このような今だからこそ、足下を固めるための実践に心を向けたいものです。本来ある「お盆」の過ごし方を通じ、親祖先への感謝の気持ちを深め、命のつながりを確かめることは、真に生きる力を涵養することにつながります。
この時期に休みが取れず、墓参ができない人もいるでしょうが、「祖霊迎拝の倫理」として、純粋倫理の創始者・丸山敏雄の言葉を最後にご紹介しておきます。 

端的に必要に応じて、父母祖先の亡き霊を呼び招く式を採る。これはどうするか、何もむずかしい事ではない。生前に仕えたごとく、心に深く思い、礼を厚くしてお迎えするのである。そして、依頼すべきを頼み、報告すべきを報告すると、まさに願いのごとく、否思いもよらぬ方向に好転していくこと、生ける人に物質的援助をうけ、また肉体的労力を補助を受けると変わりはない。
(『丸山敏雄全集』第十一巻三百五十頁) 

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