2010年11月12日金曜日

11月2日MS 介護の要らない人生@横浜市中央


 今回の講師は横浜EAGLE研究所所長、健康管理士の門松 聡氏、1959年横浜市生まれ。2002年に横浜MORIMORI研究所を設立。カウンセラーとして生活習慣病の予防実践の普及のために活躍している。著書に「介護の要らない人生」(文芸社)がある。

 日本人の三大死因は①悪性新生物(ガン)②心疾患(心筋梗塞・狭心病など)③脳血管疾患(脳梗塞・脳出血など)である。肺炎が65歳以上の死亡原因で10.5%と第4位を占める。予防注射は1度しか打てず、効用期間もせいぜい10年なので、70歳位を目安に打つのも良い。
 要介護原因では①脳血管疾患②高齢による衰弱③転倒・骨折(骨粗鬆症)④認知症などと続き、全体の約70%が生活習慣病と言える。世話する人がいないために寝かせきりにさせられる場合も多く、栄養不足から寝たきりになることもある。寝たきりになると認知症にもなりやすい。

 生活習慣病はメタボリックシンドロームなどと呼ばれ、高血圧、脂質異常症(高脂血症)、高血糖及び肥満などの、重複した危険因子から導かれる動脈硬化性疾患や認知症で、最近は若年者でも増えてきている。偏った食生活、喫煙、運動不足、ストレス過剰などの不適当なライフスタイルから発症するものをいう。

 糖尿病は急激に増えており、予備群を含め2010年で2350万人、全人口の18%を占める。10年後には3290万人まで増えると予測されており、このままでは医療費で国費が破綻する恐れがあり、正に亡国病である。

 認知症高齢者は2002年現在約150万人が、2025年には約550万人に急増すると推計される。この間、60歳以上の人口が930万人から1240万人に増えるのに対し、15歳以上60歳未満の労働力人口は5760万人から5080万人に急減する。従ってたとえ介護システムが継続したとしても、サービスを提供する労働力が不足し、介護難民が激増する恐れが強く、老老介護は避けられない。

 結論としてこの状況を回避する唯一の方法は、介護を必要としない人生を全うすることであり、特に生活習慣病の予防は約7割という高率で要介護を回避する最大の方法である。

 動脈硬化にしろ認知症にしろ、いったん悪化したものは進行を遅らせることはできても、元の良かった状態へ戻すことは難しいとの恐ろしい託宣を受けました。ピンピンコロリの人生を全うしたければ、自らの生活態度を律する覚悟があるか否かを問われた気がしました。

 広報委員長 萩野宏樹

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