2009年1月16日金曜日

今週の倫理 (595号)より 人生は出会いに生き、出会いに心動かす

人生は出会いの連続です。人や物との出会いをはじめ、さまざまな出会いがあります。出会いを通してこそ、人は大きく成長します。

まずは、「わが社は何のために仕事をするのか」という使命を再確認し、トップ自らが良い出会いを求めて、自分自身を磨き高めていきましょう。環境がどのように変化しても、自ら行動し、経営努力を重ねて会社を永続させていかねばなりません。そのためには、企業の基軸を明確にしていくことです。

経営の「経」とは、容易に変えられない、動かないタテ軸を求め、それに根ざすことである。タテ軸とは「道」とか「理」すなわち時代が移っても変わらない原理原則、あるいは経営の理念や基本方針を指す。迷って方向を失った時には、戻るべき原点でもある。
(『倫理経営原典』丸山敏秋編著)


変革に向けた方針を示すものが「経営戦略」です。経営戦略とは、経営ビジョンをどのようにして実現するのか、どのようなフィールドで、何を武器やツールにして、どのように戦うのか、等を具体的に示したものです。「経」と「営」の双方が噛み合ってこそ、はじめて経営となります。基本になるこの仕組みをしっかり見直す。そののち実践に徹して発展させていくのです。

人は、ものの見方や考え方が土台となって、物事に対する取り組み方が生まれてきます。心の持ち方が行動や態度に現われ、それが多くの人々との出会いや関わり合いにつながります。人は人と出会い成長するのです。対者照応と言われるように、自分自身が照らした通りに周囲が応じてくれるのです。自分自身がどのように人や周囲を照らすかが大事なのです。   

A氏は、日頃から小さなことや些細なことに目を配り、心を配ってきました。自らの手でゴミ一つでもサッと拾う。汚れている床は雑巾できれいに拭き取る。机や椅子が曲がっていたら真っ直ぐに直す。すると、今までまったく気づかなかったことに気がつくようになってきたのです。

 小さなことは、今日と明日では大きな変化は見られません。しかし、その小さなことを積み重ねていくと、明らかに変わっていくのです。自分でも予想もしない大きな力が育ってくるのです。そして、日々の出会いが新たな「変化」と「チャンス」をもたらす大きな原動力となっていきます。

また、人間関係が生じるところには、必ず感動の場面があります。出会いにより感動を自分で見いだしていき、ものごとに素直に感動する気持ちが豊かな発想を育むことが大切です。「人は出会いのために生きている」といっても過言ではありません。出会いによって、感動の人生を送ることができるのです。

経営者やリーダーたる者、よりよい出会いを各方面に求めて、頭と手と足を使い、さらに身を低くして一生懸命に取り組んでいきましょう。出会った大切な人との縁をより深く豊かに育んでいくためにも、純粋倫理の学びと実践を通じて感動と感謝を分け合っていくことを願いつつ、今年も多くの仲間と出会っていこうではありませんか。

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