2009年2月10日火曜日
2月10日 モーニングセミナー 「倫理と出会って~普及は宝~」
本日は法人レクチャラー、柴崎猛様の講話です。
私は法人レクチャラーになって2年目です。
自動車部品製造を行っている私の会社、シバサキ製作所は、昨年の決算ではこれまでの最高益をあげることができましたが、今年は百年に一度の大不況のせいか、売り上げは半減、雇用調整などもせざるを得ない状況にあります。
ところが、こんな状況になって「いまこそ倫理の勉強の出番が来たね。」と家内に言われてます。(笑
当社は創業昭和31年、私は父の創業した会社を継いでいる、いわゆる2代目社長です。
私が大学を卒業し、数年修行をしてきてから会社を継ごうというつもりでいましたが、父の体調不良で卒業後すぐに会社に入社することになりました。
現場も営業もがむしゃらにやりましたが、創業者のカリスマもないことからか、なかなか成果が上がりませんでした。
そうこうしているうちに創業30年を迎えました。
企業は30年たつと寿命だという話もききますが、このままだめにするわけにはいきません。
創業30周年を機に記念イベントとして社是をつくることにしました。
企業の使命は顧客、社員、家族など、当社を取り巻く人たちの幸せ作りであると位置づけ、「顧客の創造、家庭の創造、地域の創造」の3本を軸とした「みなもとクリエイション」という社是にしました。
実践をしていく中で、まずは率先垂範、機械を掃除・点検をし、熟練工も多い中、若い社員に技術を継承していきながら、若々しい職場作りというのを意識しています。
さて、私が経営していく中での倫理体験をお話しします。
倫理との出会いは平成14年です。深谷市の倫理法人会モーニングセミナーに誘われ、勉強する中で「倫理は実行により直ちに正しさが証明される。」ということをきき、ちょうど幸せの源作りをしたいという思いと合致したこともあり入会しました。
入会後、倫理の先輩方には「倫理は実践が命だよ。」といわれ、何からしようか?と考えました。
まずは早起きからです。
私はこれまで夜型人間でしたが、「早起きは反映の第一歩」、「社長が早朝出勤する会社はつぶれない」と言う話も倫理の勉強の中から聞こえてくるので、それを信じてまずは実践してみました。
するとさっそく効果が現れはじめました。
当社は24時間操業をしていて、夜勤が続く従業員たちには半年に1回の全体朝礼くらいでしか会わなかったのですが、朝早く出勤することでその彼らに直接会えるようになりました。
折角会えたのだからと、こちらからあいさつをかけることで社員の顔がよく見えるようになりました。
しばらくこれを続けていくと、夜勤の人が当日欠勤することがめっきり減り、生産性が大幅にUPしました。
次に、「倫理は掃除。」といいますから、掃除もやってみようと思い立ちました。
どこの会社でも製造現場では4S運動ということを掲げていますが、その割に実践されていないのが現状です。当社も導入時にはなかなかやってくれませんでした。
一方私は早朝出勤することで時間ができるようになりましたので、十数年前から使用している機械を自ら黙々と掃除を始め、一日あたり30分、ねじの溝まで掃除を始めました。
こうした動きを最初は冷ややかに見ていた社員も少しずつ変わってきて、やがて全員が機械の掃除を手伝ってくれるようになり、今では工場中の機械がぴかぴかです。
それだけではありません。
機械の掃除をすることで機械の修繕費が大幅に減少、機械への思い入れも強くなってきて、従業員が自ら直すこともはじめ、毎年捻出していた機器の修繕費としてかかっていた年間一千万円ほどの支出が減りました。
いずれも効果を狙ったわけではありませんが、倫理活動を行って会社が儲かってしまいました。
やがてこうした恩恵を受けた私も普及をしなければならない立場になりました。
普及は大変苦しい。やりたくない。私もそう思います。
寄居町はたった3万8千人の人口。そこで法人会を立ち上げてくれと言われても、会の立ち上げはとても無理だと逃げ回っていました。
倫理研究所の売り上げを上げたいから、やらされるんだろうという気持ちもありました。
しかし先輩から、「普及は苦しいからこそ自分を鍛えてくれる。」と教わり、気持ちを切り替えました。
普及に出たとたん、厳しいことを言われ、これほどよい鍛錬の場はないと思います。
説得ではだれも入会してくれません。気持ちの合一、和合しないと誰も入ってはくれないものです。普及活動をしていてこれが少しずつわかってきたように思えてきました。
しかしながら、ビジネスで失敗すると会社がつぶれてしまいますが、
普及に失敗しても倫理研究所はつぶれないから、営業の鍛錬にもよいとおもいます。
ある有名な経営者はこう言っていました。
「ビジネスの成功は相手が何を考え、何を求めているか理解することである。」と。
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相手の気持ちを理解する鍛錬、それが普及であると柴崎様は締めくくられました。
柴崎様は個人のブログでも実践倫理の経験談を書かれています。ぜひご一読を。
参考:シバサキの経営と倫理のブログ
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