2009年2月3日火曜日
2月3日 モーニングセミナー 「新しい国のかたち」
本日は当会顧問、元総務大臣の菅義偉氏による講話、テーマは「新しい国のかたち」です。
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本日は、現政権の中で新しい国の形をどうしていくかという点をお話しします。
これまでの日本は、まさに日本が占領されたときにつくった仕組みが未だに残っています。
こうした戦後の仕組みが今の時代にあっているだろうか?
これを変えていくのが政治であり、これらの枠組みをはじめて正そうとしたのが安倍内閣だったと思っています。
この時は、時代にあった憲法に変えていこうと憲法改正の手続きをはじめました。
国を愛する心を全く教えていない。公共心について全く教えていない、
今の学校教育のなかでは、日本人として背骨になる部分をまるで教えていない。
こうした多くの問題を抱えた教育基本法の改正にも手をつけました。
年金については、何から何まで先送り。とてもひどい状態だった社会保険庁改革にも手をつけました。
こうした動きの中で、最後の戦後体制を維持しようとした人たちが、マスコミを含めて様々な問題が顕在してきたこともまた事実です。
これらを戦後レジームからの脱却として、未来に向けて多くの改革を掲げてきました。
さらには、ふるさと納税、地方分権などこういったことをつぎつぎにやってきました。
霞ヶ関の官僚はこれまでの権益に守られてきました。
時代が変わっているのにこのままがよい。できない理屈を並べる天才が官僚です。
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現政権となり、私と麻生総理とはこれまでさほど長いつきあいではありませんが、選挙時に思いをひとつにして応援した私を麻生総理は要職に登用し、今は総理大臣に苦言を呈しているというのが私のスタンスです。
麻生総理は9月24日に首班指名を受け、その頃は確かにすぐに解散するつもりでいらしたようで12月には選挙をすることを決めていましたが、9月25日から国連総会に出席し演説、アメリカの要人に会い、帰国してからというもの金融危機は日本で感じているより、はるかに深刻であることを知った総理は、こんな時に解散・総選挙などをしていてよいのか?という気持ちになったようです。
それを受けるかのように所信表明の時に、道州制、地方分権、教育改革などを表明、その二日後NY史上初めての大暴落、日本でも株価が1000円も落ち込みました。
こうした中、マスコミは選挙をあおりますが、全く予測のつかない状況で解散総選挙などすべきではないと私も進言しました。
景気の後退局面においてすぐさま対策を行っていくべきだから、当然のごとく解散をしないシナリオに入っていく。
金融のためのサミットが開かれ、世界で日本とアジアとヨーロッパの首脳会議が開かれ、次から次へと手を打っていきました。
1次補正予算案を出したのち、2次補正予算を出さないことを決めたとたん、景気対策をすると言ったのにと方々から文句を言われました。
緊急の補正予算にも参議院の審議を経る必要があるため、参議院で否決されると廃案になり、まるで間に合わなかったことが手伝ってしまいました。
本予算案も年度内に成立しなくなってしまう。このねじれた状態が続いているため、
1月5日に招集、予算関連法案についても野党が反対しているため進んでいない。
予算案にはニュースなどですでにご存じかと思いますが、高速道路値下げの法案も
あります。これらは地方活性化のための予算です。
少子化のための予算も大きな課題です。
分娩費や予防接種も予算に盛り込み、雇用も守る緊急対策予算も組んでいます。
こうした予算関連法案もねじれのせいで、通過するのは2ヶ月かかります。
こうした予算案はどうしても通さなければならないものです。
ぐずぐずしていて皆さんの生活に迷惑をかけることになるくらいなら、
衆議院で再可決しますから、野党の方々は早々に否決してくれた方がよいとさえ思っています。
私たちはいま、内需喚起のための予算を組んでいます。
中小企業対策、100パーセントの貸付枠、雇用対策三年間で160万人の雇用創出。
地方には雇用創出の法案、設備投資の融資制度、住宅ローン減税、自動車のハイブリッドカーの補助など。また、円安にするための方法も検討しています。
世界同時不況下ではやらなければならない景気対策のための予算の早期成立、同時不況における世界との連携のすぐあとには、教育の再生、公務員改革、地方分権などこれからの日本のための形作りにはいっていきたいと考えています。
特に教育の問題は根が深いと思います。
ふるさとを大事にする、親を大事にするといったことを盛り込むのにも
日教組の抵抗がつよい。
子供の健康な発育には「早寝早起き朝ご飯」。これすら反対されています。
子供の時は反復練習をさせて覚えさせることも肝要だと思っていますが、
日教組によると競争はだめ、学芸会の主役もみんなを主役にしたいからと、5分ごとに変更するといったおかしな平等がまかり通っています。
これら自由や平等をはき違えている点も直していかなければならないと思っています。
また、道州制についてですが、現在はまさに中央集権国家です。
これを改革し国から地方へ権限を委譲すべきだと考えています。
国は国のすべきこと、役割があります。
外交や通貨、防衛などをおこなうべきでしょう。
一方、地方には地方の慣行や特性、魅力があるわけですから、こうしたものに対して中央からあれこれ指図せず、尊重し、実態に即した運営ができる国にしていきたいと思っています。
つまりは、地域主権の道州制へと替えていく必要があると思っています。
そうすることで少子化と高齢化により人口が減少しつつ、国際化も求められる
日本が生き残っていける道だと思っています。
私は経済がだめでつぶれた国はありません。
自分の国の歴史や文化を大切にしなかったことでだめになった国は多い。
歴史が語る多くの教訓などを生かしながらしっかりと発展できる日本をつくっていくことが私たちの役目だと思っています。
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