2009年12月22日火曜日

12月22日 MS 「遺言と相続」


本日の講話は青木法律事務所所長、弁護士の青木孝様です。

毎年一月一日に遺言書を書き換える社長さんの例など楽しい例話も加えながら、悪筆でも良いから自ら作っておくことや、何通書いても最新のものが採用されることなど、遺言や相続の際の留意点をご説明いただきました。

次週は年末でモーニングセミナーはお休みです。
今年一年ありがとうございました。

来年もよろしくお願い申し上げます。

2009年12月19日土曜日

12月15日 MS 「振り子の振り幅」



会員スピーチは卯柳貴重さん

当時、社業が今ひとつ不調だったときに、ある人からの誘いでモーニングセミナーにきてみない?と誘われました。

その頃から人からの誘いをできるだけ断らず、まずやってみよう。と思っていた頃だったのでさっそくモーニングセミナーに参加してみて、やはり良かったと感じています。

最初にノーを言うのではなく、まずイエスといって、やってみること。これを自ら実践し、経営者の背中を社員に見せたい。そう思っています。

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今朝のテーマは倫理研究所法人局・九州沖縄方面副方面長・田島康賢様の「振り子の振り幅」で、19名の参加でした。

後継者倫理塾の担当であった頃のお話をしたいと思います。

創業経営者が若手経営者を育てていきたいとの思いから後継者倫理塾はできました。

塾生の誓いの中に、「私たち塾生は創業経営者の精神を深くかみしめ、倫理経営を正しく理解実践し世の中に役立つ生き方を目指します。」というのが理念です。

ところが、どの県に行っても塾生は、自ら進んで学びにきていないせいか、そのほとんどが最初は嫌々ながら参加します。

挨拶や後始末もできなかった人たちも、「あなたがたは、一人だけならかまいませんが、カンバンを背負っていかなければならない人たちです。」と教え、マナーや心構えなどを学んでいきます。

やがて塾も終わりの頃、社長から手紙が届きます。塾生への励ましの手紙です。
この創業者の思いを書いた手紙を読んでもらうことで、後継者としての自覚を持ち、次世代を担ってくれることを願っています。
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親子の事業承継は、中々難しいものがありますね。若手研究員の中では、しっかりした講話でした。(by前嶋相談役)

2009年12月9日水曜日

12月8日 MS 倫理と保育

(株)キッズフォレ代表取締役、横浜市北倫理法人会副会長松原慶子様の講話です。

私は倫理法人会に入り、13年になります。あっという間の13年でした。

私が初めてこの栞を手にしたとき、なんだか厳しい父親にあったような気がして、少し斜に構えて月に一度程度しか参加していませんでした。(苦笑)

ところが13年もたってみるといつの間にか栞の心が私に染みついて、私の仕事の中にも影響を及ぼすようになってきました。

たとえば、引っ込み思案だった私は、倫理法人会に入りたくさん話す機会をいただいたおかげで、今では臆せず話すことができるようになりました。(笑)

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私には人生の目標があります。

私が死ぬときには、子供たちから「ママはいい人生を送ったね。」と言ってもらえるようになりたい。暗い人生を過ごしてしまったら、そうは言ってもらえないでしょうから、明るく一生懸命、社会に役立つ仕事をしていきたいと考えています。

現在私の取り組んでいる保育所の仕事は人を育てる大切な社会に役立つ仕事です。
今はまだ民間の保育園は許認可障壁で冷遇された位置づけになっていますが、一貫教育の中で英語やクラシック音楽など工夫を凝らし、社会に認められるような保育園を目指しています。とお話しされました。

2009年12月1日火曜日

12月1日 MS 会員スピーチ




本日は三橋副会長田村副会長両氏の会員スピーチでした。

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三橋副会長の講話)

私は副会長を拝命していながら普及活動のお手伝いもなかなかできずに申し訳なく思っています。
しかしながらこのご時世、私は増やすことより減らさないことが大切ではないか、と思うわけです。倫理法人会は人と人との出会いが根底にあって、大義名分なんてものは長続きしないと思っています。ですから私は倫理法人会を去っていった人にも興味がある。
あれ?最近見ないなあ。と思っていたら、退会されたなんて話を聞くたび、去っていった人にとても興味がわくのです。
社業が大変だからといって去るのは仕方ないとしても、学びたいからきたのに、なかなか友人が出来ずに去っていってしまった。それはとても残念なことだと思っています。

さて、私の仕事はというと、昨年末のリーマンショック以来の景気悪化、特に輸出をしている当社ではその影響をダイレクトに受けており、100人の従業員を10人に減らしてもまだ足りないという状況に陥っているからです。
ここへきて、また一からやり直しという気持ちで仕事に取り組まなければならないなあと思っているわけです。
リーマンショックから一年、収まるどころか傷口はますます広がっています。

こうした状況下で、ここモーニングセミナーに来ると、一週間世の中の多くの垢でまみれた私が、少しだけ父母を思い、世話になった先生や友人を思うことで日々の垢落としができています。

私はこれから何をしなければならないのか。今こうやっておかれている状態は、神様が私に何をしろと示唆しているのか?

ここから立ち直るために67歳の老骨にむち打って、「もういっちょやってやるか。」と気持ちで行かなければならない。

そのためには、倫理でも説いている、私自身が「素直」にならなければならないのだろうと感じています。

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田村副会長の講話)

私が倫理法人会に入会したのは平成17年です。
ちょうどその頃、鎌倉の倫理法人会が立ち上がろうとしているときでした。

初代会長が長嶋さんで、この方は朝3時頃に起きるという超朝型人間で、その頃の私はといえば、完全な夜型人間でした。

鎌倉市倫理法人会は100社でスタートしたのですが、当時から朝お越しになる方はそんなにいません。
そんなときに入会した私は、「ちょっとつきあってよ」といわれたので、2,3回参加すればよいのかと思っていたところ、毎週すばらしい講話があるし、多くの人との出会いがあるしということで、ほぼ皆勤賞で参加するようになりました。

そうこうしているうちに横浜市中央の酒井相談役が長野県人会をやっているという話を聞き、私も長野生まれなのでご一緒し、しばらくしてから横浜市中央に参加するようになりました。

ローカルなふるさとの話をしているところでも、「そういえばあなたのふるさと、須坂にも倫理法人会があるんだよ。」という話を聞き、地方のモーニングセミナーにもたくさん参加するようになりました。

水は低きに流れるといいますが、尊敬できる人との出会いはどんどん高いところへ流れていく。

様々な人との出会いを続けていくと、次々に新しく素晴らしい出会いが生まれてくることもこの倫理法人会を通じて学ぶことが出来ました。ある統計では人が一生のうちに本当の知り合えるのは150人くらいという結果もあるそうですが、モーニングセミナーで会える人たちとの出会いというのは、とても貴重だと感じています。

また、余談ですが、県下のモーニングセミナーに参加したことで、早朝時間の無いときに、如何にしてセミナー会場にたどり着けるかというを検討した結果、県内の鉄道網にも詳しくなったという副賞も得ることが出来ました。(笑

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本日の出席は20社20名様でした。

ゲストとして宮路聡美さん(田村副会長紹介)、加藤弘さん、横浜市北倫理法人会の丸山修市様がお見えになりました。

2009年11月24日火曜日

11月24日MS 日本アイエムアイ(株) 板橋清様


今朝は相模原市倫理法人会会長、日本アイエムアイ(株)社長の板橋清様の講話です。

創業以来、大手電機メーカーの下請けをしていましたが、倫理との出会いにより自分の心に決心が出来、平成2年より経営方針を明確に事業方針を定めました。
100%請負業から自主独立の夢のある電子機器開発製造メーカーへと追いかけて19年間というもの、ヒト・モノ・カネの経営上の難問の壁に何回も苦しみましたが、座右の銘たる「万人幸福の栞」に救われ、今も多くの人に支えられて今日があります。

運命は自ら招き、境遇は自ら作るという倫理の学びも少しずつ倫理の実践体験でわかってきました。とお話しされました。

2009年11月17日火曜日

11月17日 モーニングセミナー 「正しいネットワークビジネスの選択法」


本日はフロムワン代表、藤本彰氏の講話です。

藤本さんは普段、フリーライターをされており、ネットワークビジネスについて興味を持ち、多くの事例を取材してきたことを基にお話しいただきました。

昨今の経済不安、年金や医療、生き甲斐をなくしつつある老後において、健康不安と金銭的不安、そしてコミュニケーション不足の不安を一気に解消できるひとつの選択肢としてネットワークビジネスがあると藤本氏は言います。

ネットワークビジネスと聞くと、真っ先にネズミ講や怪しい商法ばかりが思い浮かびますが、取り扱う商品とメーカーを選ぶことで怪しくないネットワークビジネスも存在します。

また、ネットワークビジネスとは人と人とのコミュニケーション能力によって販売するものなので、売れなくても人と会う機会が発生します。

ネットワークビジネスには健康関連の商材が多く存在し、正しい商品知識をもって利用すれば自分自身も健康不安と金銭的な不安を取り除くことができます。
今回、運営会社や商材の健全性を調べるために、チェックシートを持ってきました。
あなたの選んだネットワークビジネスが健全であるか否かの判定し、将来にわたって正しいネットワークビジネスを選んでほしい。とお話しいただきました。

2009年11月12日木曜日

第2回旅行同好会「歴史と秋を感じる伊豆箱根ツアー」



11月11~12日、箱根から伊豆高原、沼津などを巡りながらの研修旅行をおこないました。

行程は酒井相談役の歴史解説をいただきながら、小田原城址公園や歴史見聞館などを巡ることができたので、理解を深めることができました。

天候はあいにくの雨模様でしたが移動の車中やホテルでは大いに呑み、会話も弾み、普段モーニングセミナーやイブニングセミナーでしか会えない人たちとも長い時間語りあえて、とても有意義な時間となりました。

ホテルは伊豆高原のアンダリゾートというバリをイメージしたエスニックホテル。とてもくつろげました。

二日目も盛りだくさん、韮山の反射炉与右衛門豆腐沼津漁港など時間いっぱいまで車で案内してくれた卯柳研修委員長、お疲れ様でした。

2009年11月10日火曜日

11月10日 モーニングセミナー 「清き耳で学ぶ」


倫理研究所 法人局首都圏副方面長 松本光司氏の講話。

倫理研究所ではみなさんに倫理を「学ぶ」ことを勧めています。
ここでいう「学ぶ」とは「研究」とは違うのです。

「研究」とは、なぜか?どうしてなのか?と疑ってみることであり、
倫理研究所の言っている「学ぶ」とは大自然の法則に学び、己をなくして没入することを指している。といいます。

そして、表題の「清き耳」とは、この「学び」のためには先入観を持たずに聞くための耳。

先入観があると素直に聞くことができず、学ぶこともできない。自分の耳に聞こえたものをそのまま受け取る。勝手に換えてはいけない。そのまま聞く耳を持たなければ門は開かれない。

「清き耳」で聞き、「まっすぐな目」で見て「学ぶ」姿勢を持ってほしい。と解説していただきました。

2009年10月30日金曜日

10月27日 喜びが生む喜び

本日は神戸からいらした津々木参事の講話です。

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純粋倫理の中に勤労歓喜という言葉があります。

人には自由性があり、その心は消極的にも積極的にもなれるもの。

自分に何か不具合が降りかかってくるのは、自分の心がそのなるように自らの心で動かしているのです。

自分の心を少し動かしてみれば、すぐに環境が変わってくることに気がつくはずです。

自分の都合で勝手に理由を付ければなんでもやらずにいることが出来ることを皆さんは知っています。

でもそれでは真の喜びは生まれて来ないのです。

近頃、経済不振や天候不良とマイナスの要因もありますが、働けることはそれだけで最上の喜びであり、給与は割増金と思えばいいのです。

自分が喜んで働く。そして真に喜びを感じることが出来れば、その喜びはだんだんと他の人にも伝搬していくものです。

2009年10月20日火曜日

10月28日 モーニングセミナー 「私の人生航路と羅針盤」


平塚市倫理法人会会長、フランス菓子製造販売の株式会社葦代表取締役社長芦川浩様に講話をお願いいたしました。

講話時にお持ちになった会社のパンフレットを見た中央の会員たちが「あ、これ食べたことある!とてもおいしいんだよ。」と話していて神奈川県では有名なお店です。
現在平塚を中心に10店舗展開している(株)葦ですが、急激な売り上げ増などは求めず、伊那食品工業の提唱する年輪経営を目指しているとお話しいただきました。

2009年10月17日土曜日

10月16日 横浜みなとみらい準倫理法人会参加報告


横浜みなとみらい準倫理法人会のMSに参加してきました。

講話は国連WFP協会田邉邦典様、「世界の飢餓とWFP国連世界食糧計画」です。

WFP職員の約7割は現地で働いて、支援いただいた食料が確実に飢餓状態にある人々の口にはいるようにしているというエピソードや、寄付やボランティアだけが社会貢献ではない。本業で頑張っていただくことこそが一番の社会貢献になっている。といったお話を伺うことができました。

はじめて参加したみなとみらいのMSはまだまだ人数は少ないですが、会場も明るく幹事の方々も一生懸命会の運営に携わっていらっしゃいました。また近いうちにお伺いいたしますのでぜひとも頑張ってください。

専任幹事 後藤

2009年10月13日火曜日

10月13日 会員スピーチ

富士商事(株)代表取締役渡辺勝三郎氏と(株)アマテラス都市建築設計山口賢氏の会員スピーチです。

富士商事(株)は昭和8年の創業から代を重ねてきましたが、景気の悪化と共に低迷。
こうしたときに横浜市中央倫理法人会の堂脇氏に相談、「それなら『活力朝礼』を実践してみたら?」と進言されて、どうしたものかと思い、さっそく堂脇氏の会社にまで朝礼を見に行きました。そこで見た光景は朝礼前にお店の掃除や開店準備をてきぱきとこなす従業員全員の姿でした。こんなにりっぱになるなら自社でも取り入れてみたいと思うようになったといいます。

建築物のデザインを手がける山口氏。
これまでに手がけてこられたデザイン事例をもとにスピーチしていただきました。「デザインは地域によって変えていくもの。見せ方を変えユーザの動向にあわせていくべきだと考えています。」「その場所でしかあり得ないものを提案し、その場所『らしさ』『個性』というまちづくりに貢献したい。」とお話ししていただきました。

2009年10月8日木曜日

10月度定例役員会

昨日の役員会では以下の議題を打ち合わせ致しました。

倫理研究所法人局連絡事項
神奈川県倫理法人会役員会報告
役員朝礼とモーニングセミナーのあり方について
旅行会(歴史探究ツアー)について
現在会員数
11月/12月モーニングセミナー講師について
委員会報告および今後の予定などについて
そのほか意見交換

特に役員朝礼とモーニングセミナーのあり方は、活発な意見が交わされました。
横浜市中央倫理法人会のモーニングセミナーが少しずつ新しくなると思います。

毎週火曜日、6時30分より桜木町駅前ブリーズベイホテルにて開催していますので、お時間のある方はぜひお立ち寄り下さい。

2009年10月6日火曜日

10月6日MS 「安全安心を目指す機内の連携」

西野進氏は昭和39年に学校を卒業後、得意の英会話を使ったサービス業、ホテルのフロントを目指しましたが、このときのホテルの人事により他部署に配属、就職しました。
ホテルでの事務職をしばらく続けていたのですが、英会話を使った接客業への思いが強かった西野さんは、その後日本航空のチーフパーサーの募集を見つけ応募、晴れて英会話の使えるサービス業へと転身を図りました。

当時の国際線には初めて海外へ行くという日本人も多く、お客様が海外に行っても恥をかかないようにと心遣いしたといいます。

また、私たち利用者は知らないことですが、乗務の度に変わる機長との連携を計るために乗務開始の1時間半以上前からミーティングを行い、機種によって違う脱出方法や安全装置について目視による全数点検などを行っているそうです。

日々の安全を守るということの難しさをあらためて勉強させていただきました。

2009年9月28日月曜日

神奈川県倫理法人会三役研修会

本日はブリーズベイホテルにて神奈川県下、単会倫理法人会の三役がそろって研修を行いました。

倫理法人会規定の中の「目的」、倫理法人会は、心の経営を目指す人々のネットワークを拡げ、各種の活動をとおして地域社会に寄与することを目的に、全国47都道府県の各市・区単位に設立されているという点を再確認し、心の経営というのは、言い換えれば倫理経営(明朗、愛和、喜働の精神に満ち満ちた社風づくり)ということを指すという講話でした。

2009年9月24日木曜日

9月24日 鵜飼氏古希御祝


当会の副専任幹事鵜飼稔氏古希のお祝いをホテルモントレ横浜で行いました。

鵜飼さんは多くの病気と闘いながら、当会のセミナーや勉強会の運営に粉骨砕身積極的に会の運営に携わってきた功労者であり、当会の運営には欠かせない存在です。

参加されたみなさんからの御祝いのメッセージをいただきました。


前嶋さん
一病息災は長生きの秘訣ともいいます。これからも長生きしてがんばってください。


田村さん
鵜飼さんは倫理のお手本のような人。これからもお元気で。

佐藤さん
最近は、120歳が寿命のようなので、まだまだです。頑張ってください。

三橋さん
私の時の古希も祝ってください。(笑)

高橋さん
一日も長く元気でいてください。
いつか自宅に招待してお料理をごちそうになりたい。
田尻さん
いつまでもちょいワル親父ぶりでいてください。

川崎さん
鵜飼さんのようにかっこいい人は他の単会にはいません。そのかっこよさを保ってくださいね。

萩野さん
70歳なんて鼻たれ小僧ですともいうそうです。これからです。
一緒に金沢からきた仲間ですから一緒に頑張って生きましょう。

鵜飼さんあっての私ですから。(笑)

後藤
今年度専任幹事を拝命してから、鵜飼さんの大変さがよくわかりました。これからもお元気でご教示ください。

小峯さん
70歳なんてまだまだだと私の母親も言っていました。
人間は150歳まで生きられる細胞を持っているらしいから、これからも頑張ってくださいね。


田中さん
始めて初めてお会いしたときに結構遊んでいる人だなあと直感的に思いました。これからもかっこいい鵜飼さんでいてください。

上村会長

毎日電話して奥様にも迷惑をかけてます。
いつも本当に助かってます。

。。。


鵜飼さんからもご挨拶をいただきました。

皆さん、今日は私のためにこんな会を開いてくれてありがとうございました。
私は63歳のとき大きな病気をして、このとき私の人生は終わりだと思って会社も整理しました。

それから半年くらいして加山さんに誘われて入った倫理法人会、ここで学んだことの数々は、これまで病気で自分の人生を投げ出そうとしていた自分の馬鹿さを気付かせてくれました。

また、この会でできた友人は本当に素晴らしい友人ばかりで本当に入会してよかった。と思っています。

これからも元気で頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。

2009年9月15日火曜日

9月15日 モーニングセミナー 「売れる人」と「売れない人」の決定的な違いは?


今朝は(株)ファミリースマイル代表取締役成田直人さんの講話です。

成田さんはABCマートの一店員として働く中では、時間ごとの個人売り上げがカウントされてしまう。
この状況下でどうやって数多くの商品を売りつけたらいいか?ということばかりを考えていました。

ある日、母親の「人のためになる仕事をしなさい。」と教わり、それからというもの、お客様の声を聞き、探しているものを読んで、お客様の望むものを提供しよう。という接客スタンスを変えたところ、みるみる売り上げが増えたということです。

詳しくは、成田さんの著作本をご覧ください。

今日の一言。

生きているうちは、ガンガンやれ!

つい先頃、84歳で亡くなった義父が私に残した言葉です。
年を取ったとか、いまさらとかすぐに言うのではなく、生きているうちにしかできないことを
ガンガンやれ!そう励ましてくれた義父に感謝して、仕事も学びもガンガンやります。

(三橋宣男副会長)

2009年9月8日火曜日

9月8日 モーニングセミナー研修


今朝は、今期からモーニングセミナーの運営方法を正しく理解するために萩野事務長、兼モーニングセミナー委員長の下、研修を行いました。

マニュアルも新しくなり、これまでの多くの誤解も少しずつ修正して行くことで、今年も活力あるモーニングセミナーにしていけそうです。

他会の皆さんもお時間のある際には、ぜひとも当横浜市中央倫理法人会のモーニングセミナーにご参加ください。

今日の一言。

男子三日会わざれば刮目して見よ。

この倫理法人会もずいぶんと若い人たちが入ってきました。
この会で何かを学び取り、彼らの成長を見るのが楽しみです。
(酒井麻雄相談役)

2009年9月1日火曜日

9月1日 倫理法人会のHPガイドライン

倫理研究所より倫理法人会のHPガイドラインが届きました。
当会サイトの運営も検討する必要がありそうです。

取り急ぎこの方針により「今週の倫理」の掲載はできなくなりました。

「今週の倫理」はモーニングセミナー(毎週火曜日6時30分より、桜木町ブリーズベイホテル)の際、配布していますので、ぜひともセミナーにご参加ください。

以下、ガイドラインの要旨です。

インターネットの拡大と会員ホームページの普及に伴い、外部関係者・閲覧者より内容や表記の間違いが多々指摘されるようになりました。また、著作権〔著作物の転載・音楽配信等〕に関する問題も生じています。ホームページ開設・更新の際は、本ガイドラインの活用をお願いいたします。
 
 倫理法人会とは……

倫理法人会は、社団法人倫理研究所の法人会員組織です。倫理研究所は、文部科学省の許可を受けた民間の社会教育団体。倫理法人会は、心の経営をめざす人々のネットワークを拡げ、各種活動をとおして地域社会に寄与することを目的に、47都道府県、各市・区単位に設立されています。



インターネット上にてトラブルが続発している折、下記の点にご配慮ください。

1. 倫理法人会主催の講演会やイベント(例:経営者モーニングセミナー、倫理経営講演会等)をホームページにアップする場合、予め、各会より出演者(講演者)に掲載の主旨を伝え、撮影の承諾を得ていることが望ましい。
2. 外部からゲスト(著名人)を招聘した場合は、特にご注意ください。写真の掲載・講演の動画配信では、本人あるいは所属事務所等より承諾(同意)を得るようにしてください。


これらを今後留意すべき点としてサイトを運営していきたいと思います。

2009年8月25日火曜日

8月25日 モーニングセミナー 『会員スピーチ』

鳥海陽一さんのスピーチ。

千葉県生まれの私は野球一筋の野球少年でした。
高校時代も野球に明け暮れ、県立であるにも関わらず7回線まで勝ち抜き、地元紙では有名になったほどです。

その後、親から大学進学を勧められて、一年間寸暇を惜しんで勉強にいそしみました。
これまで勉強らしい勉強をしてこなかった私にとって、人生でこれほど勉強した時期はありません。
周囲の知人も奇跡の合格だと口々にいわれました。

すばらしい両親。いつも見守っていてくれる家族。裕福ではなかったが、大学にも通わせてくれました。

バブル当時、建設関連で働いていた父は、バブルの崩壊を真っ先に受け、一時は母よりも収入が落ち込んだ時期もあったようです。

母は私が物心ついた頃から、帰宅は夜の0時、朝は7時には出社、土曜日も働いて、母はいつ寝ているのだろうと思うこともありました。

そうした忙しい中でも野球の試合には見に来てくれて、私は寂しい思いをしたことはありませんでした。
今思うと、この両親の人生は私と姉を育てるためだけに全ての時間を使ったのではないかと思えるほどです。
この両親は私の自慢です。生まれ変わってもこの両親の子として生まれてきたいと思っています。

今は父は定年を迎え、毎朝母と一緒に散歩をしている姿にいつも感謝をしています。

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金山貴一さんのスピーチ。

以前、友人にお金を貸して返ってこなかったことがありました。
どうやっても返ってこないであろうと思う金額です。

そのお金を少しずつでも取り立てたい。そう思う気持ちで一杯でした。

でも今後も会ってしまうその友人ですから、少し考え方を変えてみて、
100パーセント許してみよう。笑って許そう。そう決めました。

もちろん、そう簡単に思える訳ではありません。
許せるようになるまで半年かかりました。

しばらくして、この友人があるお客さんを紹介してくれました。

このお客さんがその後、私がとても苦しくなったときに支えてくれたお客さんになりました。

倫理を学びながら、こうした出会いの不思議を感じている毎日です。

2009年8月21日金曜日

今週の倫理 (626号)より 後継者問題により 自身を振り返る

前嶋です。いつもお世話様です。

衆議院総選挙が公示されました。政権交代はあるのでしょうか?

全国高校野球が真っ盛りです。皆さんの応援する学校は勝ち残っていますか?
神奈川県代表の横浜隼人高校は、残念ながら敗退してしまいした。

夏なのに新型インフルエンザがまた流行り出し、死者も出ていますので予防に心
掛けて下さい。日中は暑いですが、朝晩は大分冷え込む日もありますので、お体
に気をつけて頑張っていきましょう。

先週のモーニングセミナーは、小田原市倫理法人会・会長脇純廣様の「継続は力
なり “生きがい”は財産であり宝物」で、22名の参加でした。
人生のターニングポイントが3回あり、独立と同時に倫理法人会に入会し、以来
モーニングセミナーへの出席を続けているそうです。
何か一つでいいから継続する事が大切だと気づかされました。

では、今週の倫理をお届けします。
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中小企業の抱える課題の一つとして、後継者問題があります。『中小企業白書』によれば、後継者がいないために廃業する企業は、年間七万社にのぼり、それによって毎年二十万人以上の雇用が失われ、この数字は年々増加しています。その要因のひとつとして、親族内継承が困難になったことが挙げられます。親族が引き継がない理由として、事業に将来性・魅力がない、また引き継げない理由として借入金の返済や後継者のやる気のなさなどがあります。

神奈川県で四十五年間にわたり、食品加工・生産・販売会社を営むY社長は、二〇〇四年には県下の優良工場に選ばれるなど、年々業績を上げてきましたが、当時、危急の問題として後継者問題がありました。息子を継承者にと考えていたY社長にとって、息子が学校を卒業し、入社したことは非常に嬉しいことでした。しかし数年が経過すると、入社当時の意気込みはなくなり、次第に遅刻や無断欠勤が目立つようになり、社員からの信頼を得られない状況となりました。忠告の言葉にも反応はなく、言えば言うほど、やる気をなくしていったのです。

腹に据えかねたY社長は、息子に対し進退を問うと共に、別会社への出向をも伝えました。しかし現状は変わりません。状況を危惧したY社長は、倫理研究所のN研究員に倫理指導を受けることにしたのです。
N研究員は相談の内容を聞いた後、「まずは息子さんが会社にいて、出勤してくれることに感謝することだ」と語ったのです。この一言にはハッとさせられました。〈財産や資産や経営権を譲ってやるのに何の不満がある。ありがたいだろう〉と思っていたことに、また息子に対して感謝の気持ちがなかったことに気づかされたのでした。これまで息子に対して高慢に接していたことを反省し、自分の子だからこそ立派な経営者になれると信じることにしたのです。

その後Y社長は、率先垂範に磨きをかけると共に、妻への実践を徹底して行ないました。息子から仕事の相談をされても、今までは説教じみたことをしていましたが、「信じたとおりにやってみるといい」という言葉が出せるようになったのです。時には、息子からの曖昧な返答や当たり前の質問に対してグッと堪える場面もありましたが、己を省みつつ励ますようにしたのです。

この頃から息子の言動が変わってきました。報告・連絡・相談が密になり、率先して働き、会社を引っ張っていく自信と覚悟が、その姿に現われてきたのです。その後、少しずつ仕事を譲渡して約三年、この不景気の中で創業以来の最高売り上げを記録したのです。あらためてY社長は、息子が後継者としての実力を発揮できなかった要因は自分にあったことを深く感じたのでした。

     ▽

純粋倫理の創始者・丸山敏雄は「親はその子にすべてを与えてなんの要求も持たず、無条件の施与であります。権利・義務をはるかに超えた、絶対愛の抱擁であります。ほんとうの愛は、なにも求めない、責めない、強いない。ただ涙の念願があり、血の祈誓があります。親の純正・無垢・絶対愛の抱擁によって、子は個性のままにのびのびと成長いたします」と語っています。

「親の対応姿勢が変われば、子は変わる」ということを忘れたくないものです。

2009年8月18日火曜日

8月18日 モーニングセミナー 『継続は力なり』


本日のMSは小田原市倫理法人会会長の脇純廣さんをお招きいたしました。

昨年来小田原市倫理法人会の会長として講話を依頼されていたのですが、倫理法人会の期末(8月)に会長職もお譲りする目処が立ちましたのでやっと訪れることができました。

小田原は現在103社、目標は115社としていた目標値には達しませんでしたが100社をキープできたことは良かったと思っています。

私は人口3万人の二宮町に生まれました。二宮というと神奈川県の方はある程度おわかりいただけるのですが、他県の方々には大磯の隣といった方がおわかりになることも多いようです。しかしながら二宮は、富士山や丹沢相模湾など名所が一望でき、自然もたくさん残っているすばらしいところ。長寿の町としても有名です。

学校卒業後は双日(旧:日商岩井)に37歳まで籍を置いていました。

その頃の仕事といえば、麻雀やゴルフなどの接待が仕事でして、毎日のように終電で帰宅する私を見て家の者は私が何の仕事をしているのかわからなかったようです。(苦笑

その後、広告代理店で勤めて、求人の広告の企画製作の手伝うようになり、仕事を覚えて平成8年に独立をしました。

独立してまもなく私のクライアントに倫理法人会に誘っていただいたので、私は創業と同時に倫理法人会に入会したわけです。

入った当初は、「昨日は遅かったし、今日は休もうかな。」という言い訳が先に出てしまうような姿勢でした(苦笑

しかしながらこの倫理法人会というところは続けていくうちに、専任幹事や事務長など多くの役を任されるようになります。こうした役どころを任せていただき、大変だとは思いましたが、その都度多くの学びを得ることがきた今となっては大変感謝しています。

中国の教えで十年、偉大なり 二十年、畏るべし 三十年、歴史なる というものがあります。

小田原市倫理法人会は25年になりますので、あと5年もすれば歴史になるわけです。

皆さんもぜひ倫理活動を続けて、歴史になるよう頑張ってください。

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22名22社の出席をいただきました。

2009年8月12日水曜日

今週の倫理 (625号)より 元点回帰を尊重し、時代を生き抜く

前嶋です。いつもお世話様です。

本部夏休みのため、今週の倫理が早めにきましたので配信します。

昨日朝方の静岡・伊豆の地震は大きかったですね。
今までも不況の時に、大地震等が起きてますから何となく不気味ですね。

今週は夏休みを取る方も多いと思います。しっかり休んでまた頑張っていきましょう。

今週のモーニングセミナーは、夏休み休会でした。

では、今週の倫理をお届けします。

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何事においても、初めに習う時の気持ちや基礎的なことに立ち戻ることが、真の実力を養成します。それは、元点に返ることになるからです。
元点の「元」とは「人の首を強調した形で、首の意味となる。首は人の体の中で最も重要な部分であるから元首(頭)といい、体の最上部であるから本元(もと。はじめ)の意味となり、元日のように時の初めをいい、根元(おおもと)のようにものの基本もいう」(『常用字解』白川静著)とあるように、初めや元々といったことを示します。
企業においては、創立の当初に立ち返ることが元点を感じ取ることになります。例えば創立○○周年といった記念行事は、元点に返る絶好の機会です。創立当初の気に戻り、苦労したこと、嬉しかったことなど、創業の精神を改めて自覚することが、今後の仕事に繋がります。当時は在籍していなかった社員にとっても、創業時を知ることができるでしょう。
家庭においてはどうでしょう。夫婦の場合、結婚記念日もそのひとつです。結婚記念日は夫婦の契りを交わした日であり、欧米では結婚記念日に互いにプレゼントを渡す風習があります。一年目は紙婚式、二年目は藁婚式、三年目は革婚式など呼称があり、交換するプレゼントはその呼び名に基づいた物を交換します。年数を重ねるごとに、柔らかい物から固い物になり、夫婦の絆も年数を重ねるごとに強まっていくことを意味しています。
個人の場合には、誕生日が元点に帰る日です。誕生日は、私の生命が両親の肉体を通じてこの世に産まれ出た日。その生命を育んでくれた親・祖先をはじめ、お世話になった方々へ感謝を表わす日が誕生日です。
飲食店を営むA氏は、自身の誕生日に周囲の方々へ誕生日プレゼントを贈っています。普通、誕生日というと「プレゼントを貰うもの」と思いがちですが、A氏は「お蔭様で○○歳になりました。これからも宜しくお願い致します」と周囲の方々への感謝を表わしているのです。
特に私たちにとって、唯一絶対の存在が両親です。その両親へ感謝の気持ちを深めていくことは、自分自身の元点に返ることとなります。
建設業のB社長は、五年前に父親から事業を受け継ぎました。その時、父の功績を形として残したいと、社名に父の名を加えたのです。「お世辞にも、若い頃は良い息子ではなかった。それでも両親は自分を信じ見守ってくれた。その気持ちをいつまでも忘れたくない」と語り、日々感謝の気持ちを深めています。
厳しい時代を乗り越えていくには、少なからず力が必要です。とはいっても、個人個人の力には、さほど差はないはずです。そうであるならば、私を超えた親・祖先の大きな力を味方にすることが大切です。そのためにも自分自身の「元点」に立ち返り、報恩の気持ちを大きく深めていきましょう。

2009年8月10日月曜日

今週の倫理 (624号)より 親祖先とつながり 生命力を高める

前嶋です。いつもお世話様です。

先週7日(金)はお休みしたため、配信が遅くなり申し訳ありません。
今週14日(金)も夏休みをとりますので、配信が来週になりますので宜しくお願いします。

クリントン元米大統領の訪朝には驚きました。拘束中の米国人女性記者2人は無事釈放されましたが、日本人拉致問題はいつ解決するのでしょうか?
芸能人の麻薬汚染が拡大してるようですね、困った事です。

天候不順が続いていますが、今週は夏休みを取られる方も多いと思います。
良い夏休みをお過ごし下さい。

先週のモーニングセミナーは、倫理研究所・名誉研究員松丸靖様の「倫理(みち)を踏み誤ることなかれ」で、26名の参加でした。純粋倫理の真髄を解かりやすくお話され、美点発見を毎日1個行う実践を教えて頂きました。松丸先生も70歳ですが、いつまでもお元気で倫理を普及して頂きたいですね。

では、今週の倫理をお届けします。
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ほとんどの企業が休みとなる「お盆」は、新暦八月十五日の盆中日を中心とする三~五日間とすることが多いようです。この時期は毎年四月~五月の大型連休や年末年始とともに、帰省や行楽に出かける人が多くなります。

 ただし大型連休や年末年始とは異なり、カレンダー上では平日にあたるため、官公庁や金融機関をはじめ、サービス業、二十四時間体制の工場や病院など、業種によっては通常どおりの業務を行なっています。観光業は書き入れ時で、小売業のスーパーマーケットなどは、来客用の食品を中心とした商品の販売に力が入る時期ともなるようです。

 いずれにしても、大半の日本人が休みとなる現代の日本のお盆を考えたとき、交通渋滞を覚悟してまで故郷を目指して進む「民族大移動」としての単なる休暇期間となってしまっているのが、その実態ではないでしょうか。

かつての日本の「お盆」の過ごし方や風習を考えるとき、太陰太陽暦がある和暦(天保暦など旧暦)の七月十五日を中心に、祖先の霊を祀る一連の行事として位置づけられていました。十二日夕刻の野火を迎え火と呼び、あの世からご先祖様を我が家へお招きした後、精霊棚のご先祖様へ色々なお供え物をします。地域によっては「留守参り」として、ご先祖様がいない墓を訪れて掃除などを行なう風習もあるようです。
さらに十六日の野火を送り火と呼び、お招きしたご先祖様の霊をあの世に送り出す意味をこめて川や海へ送る風習があり、灯篭流しが行なわれます。なお、ご先祖様を送る期間は十六日から二十四日までであり、お迎え同様に墓参をするところが大半です。一般に仏教の行事と認識されていますが、古神道における先祖崇拝の儀式や神事に仏教行事の「盂蘭盆」が習合して、現在の形になったと考えられています。

 経済不振、政治不信、天候不良という落ち着かない状況が続く今年の夏。このような今だからこそ、足下を固めるための実践に心を向けたいものです。本来ある「お盆」の過ごし方を通じ、親祖先への感謝の気持ちを深め、命のつながりを確かめることは、真に生きる力を涵養することにつながります。
この時期に休みが取れず、墓参ができない人もいるでしょうが、「祖霊迎拝の倫理」として、純粋倫理の創始者・丸山敏雄の言葉を最後にご紹介しておきます。 

端的に必要に応じて、父母祖先の亡き霊を呼び招く式を採る。これはどうするか、何もむずかしい事ではない。生前に仕えたごとく、心に深く思い、礼を厚くしてお迎えするのである。そして、依頼すべきを頼み、報告すべきを報告すると、まさに願いのごとく、否思いもよらぬ方向に好転していくこと、生ける人に物質的援助をうけ、また肉体的労力を補助を受けると変わりはない。
(『丸山敏雄全集』第十一巻三百五十頁) 

2009年8月4日火曜日

8月4日 モーニングセミナー 倫理(みち)を踏み誤る事なかれ


本日のMSは、倫理研修所名誉研究員 松丸靖様をお招きいたしました。

1.失敗者の心の奥に欲望が見え隠れ

倫理法人会活動の場で毎月確認しているのが、「物品販売などの商行為の禁止と宗教・政治活動の勧誘禁止」である。論理法人会は、純粋倫理を正しく学び実践する会であるから、物品販売や勧誘などの行為によって本来の活動を阻害してはならない。
「酒・女・金」にまつわる事柄も、当初は大したことではないと思いつつも次第に深みにはまっていく。あの社長に言われたから、協力しないと悪いと。

2.世の中の仕組み(原理原則〉を知れ

(1)倫理経営の推進

倫理経営とは、「経営者が純粋倫理という生活法則をよりどころに、手本に、トップリーダーとしての人間力を高め、その力を土台にした経営、純粋倫理に基づいた経営である。

(2)わが身を取り巻く原理の存在

最も代表的な原理を、「全一統体の原理」と呼恭「すべてのものが、すべての事柄が、一つの大きなカによって統べくくられていて、あたかも生きもののようにつながりあってかかわっている」という意味である。

(3)道は近きにありて遠きにこれを求むるは、世の常

孟子(前372~前289)に、「道は遽きに在りて、遠きに求む」という言葉がある。道理や真理は、案外ごく手近なところにあるのに、わざわざ遠いところにそれを求めようとするの意である。

3.繁栄への倫理を理解し、実践に励め

(1)経営力だけで壁は越えられぬ

経済発展の陰で、精神性を低下させた日本人は、政治、経済、教育の場で過去には想像できなかったような不正や事件・不祥事を引き起こし、世の中を混乱させている。繁栄の道を歩むには、経営力に待つしかないとガムシャラに突っ走る経営者がいるが、売上高・経常利益目標を達成しても、会社の品格がそれに伴って高まっていかなかったら社会からの信用を勝ち取ることは出来ない。

(2)実践力の強化をはかろう

今から400年程前、島津家中興の祖と言われた島津忠良(日新斎)は、島津武士のために「いにしえの道を聞きても唱えてもわが行ないにせずば甲斐なし」、という歌を残した。純粋倫理の学びも同じで、行動に移さなければ役に立つ勉強にはならない。
丸山敏秋理事長は、「実践の急所は①すぐやる、自分から率先して行なう、②小さなことに磨きをかける、③心を先行させる、④家庭の調和、夫婦愛和、に取り組むこと」だと教える。

(3)繁栄の鍵をにぎる倫理とは

繁栄への道を歩むために掲げた5つの実践項目。

①きめごとを守る人になること[守]
②親祖先を大切にすること[本]
③夫婦仲良くすること[和]
④恩の自覚を高めること[恩]
⑤天織に生き抜くこと[情熱]

4.繁栄する企業づくり推進のために

(1)実践は足元から

緊栄の道を歩むために、自己向上を目指す。聴は基なり、財は宋なり」と言われるから、人間力を高め、周囲の人々からの信用を勝ち取れる企業づくりを目指す。
過去四半世紀にわたる活動の中で教えられた結論は、目「よき企業人である前に、よき家庭人であれ・純情な人聞であれ」である。経営者としての存在の前に、家庭人としての存在があり、その前に個人としての存在がある。その個人が、純情な人間に生まれ変わらずして家庭が変わるはずがない。社会に貢献する真の経営者になるためには、まずは自己改革せねばならない。

(2)終始一貫が成功の秘訣

目の前にきたあらゆる機会をとらえて、断乎として善処する人、一度こうと目的を定めたら、終始一貫やってやってやりぬく人、これが世に言う成功者である。

「一日一回」、これは上達の秘法である。地球が一度まわる。その間に一度くりかえす、ここに、かくれた神秘がある。これと、リズム(運動)を合わせるということになる。これを大きくいうと、大宇宙とその呼吸を合わせるという。この境地に立ったとき、大きいカが湧いてくる。ここに、奇跡的な効果があらわれる。
一日一回、同じことをくりかえす。
これは、人間の生活がおのずからにしてかくなっているのであるが、たとえば、朝に起き夜はいねる、これに更に、今日まで為したことのない他の新しいこと、一定したことを、一定の時に、きっちり行なう。これは、生活に節を入れるものである。ゆるんだ生活にしまりをつけて、全生活を引き締める、活を入れる、生命を揺すぶりたてることになる。即ち、これより全生命をゆり立てて、全力を尽すことになる。全力をあげてことに当たるとき、不能ということはない。

2009年7月31日金曜日

今週の倫理 (623号)より 一人でもできる 活力朝礼を実践しよう

前嶋です。いつもお世話様です。

梅雨明けした後も雨の日が続き、九州・中国地方では大雨による土砂災害が発生し、群馬県館林では竜巻により被害も出ています。異常気象が不気味ですね。横浜市の中田宏市長の突然の辞任は、何なんでしょうか?
経済も政治もはっきりしないもやもやの状態が続いており、不安感が払拭されませんね。

早いもので7月も終わり夏真っ盛りになりますので、お身体に気をつけて頑張って行きましょう。

先週のモーニングセミナーは、小峯助産院・小峯千恵美様、(株)フジックスハートフル・渡邉泰介様の会員スピーチで、23名の参加でした。
小峯さんは千人以上の赤ちゃんを世話したそうです。次回はこういう話を詳しく聴きたいですね。
渡邉さんは、リフォームの現場が忙しい中を駆け付けてくれました。これからも早起きに努め出来る限りモーニングセミナーに参加してくれるそうです。

では、今週の倫理をお届けします。

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倫理法人会は朝礼の推進に力を入れています。会社毎に内容が変わることはありますが、朝礼の意義はどのような業種・人数であっても変わりがありません。

 保険代理店業を営むN氏は、朝礼に興味がありませんでした。社員を雇用していない自分には、朝礼は関係がないと思っていたからです。そんな氏がある時、経営者モーニングセミナーで「朝礼は一人でもできる。一人でもやったほうが絶対にいい」という話を聴きました。「よし、自分もやってみよう」と思った氏は、『職場の教養』の最終頁に記載されている「本誌活用の手引き」に従って〔一人朝礼〕を始めました。

「開始十秒前です。姿勢を正して下さい」を経営者モーニングセミナーの進行のように元気に発声して、朝礼がスタートします。 『職場の教養』の輪読はできませんが、本文を声に出して読み、感想も声に出して述べます。「今日の心がけ」まで一人で斉唱して、「以上で朝礼を終わります。ありがとうございました」と言って締めくくります。朝礼が終わり、業務がスタートします。

N氏はその後、試行錯誤を経て、次のような流れで一日のスタートを切っています。
朝礼をする場所は、神棚の前。横には姿見の鏡を置いて開始します。

◆開始~朝の挨拶
「開始三十秒前です。姿勢を正して下さい」
(鏡で服装確認し、気をつけの姿勢で待つ)
「○月○日○曜日、ただ今よりNコンサルタント朝礼を始めます」
(神棚に意識を向けて)
「N家のご先祖様、おはようございます。
(神棚を象徴に、関係者を思い浮かべて)
取引先の皆様、おはようございます」

◆挨拶実習
 続いて「挨拶実習」を一人で行ない、鏡で姿勢をチェックします。

◆職場の教養
 一人で本文を読んだ後、感想発表・今日の心がけ斉唱を行ないます。

◆誓いの言葉~終了
「只今より、実践の決意を誓いましょう。『今日一日、朗らかに安らかに喜んで進んで働きます』。以上で朝礼を終わります」
 一人朝礼を始めてから一ヵ月が経ちました。それまでは出社時間が曖昧でしたが、朝礼を始めてから一定の時間に職場に着いている自分に気がつきました。それから半年後の現在、N氏は次のように言います。
「一人で仕事をしていると妥協しやすく、公私のケジメがなかなかつきませんでした。今は朝礼開始時間を決めて、一日のスタートを切っています。以前は机に座った後にも仕事に気持ちが入りにくかったのですが、朝礼でケジメをつけると、『今から仕事だ』という切り替えができるようになりました。そのためか、一日の働きの密度が濃くなったように思います」

 朝礼の第一義は「仕事のスタートにあたり、ケジメをつける」ことにあります。
「今日の誠意とエネルギー」は今日中に出し切り燃やし尽くしてこそ、明日は一層豊かに湧き出てくるもの。それが繁栄の基盤です。そこに人数の多少は関係ありません。
〈今日一日を完全燃焼する決意〉を固めて、一日のスタートを切りましょう。

2009年7月28日火曜日

7月28日 モーニングセミナー 「会員スピーチ」


本日のモーニングセミナーは小峯助産院の小峯千恵美さんと(株)フジックスハートフルの渡邉泰介さんの会員スピーチです。

小峯さんのスピーチから。

倫理法人会に入会して4ヶ月、田村副会長の勉強熱心さに感心、早朝の勉強会は辛いが、子供のお弁当を用意してから参加するという信念を持って参加しているという小峯さん。

助産院の仕事を始めたのは、看護士(内科志望)の勉強を続けているうち、命の神秘さを学び、助産院の良さをもっと知ってもらおうと思うようになったから。とお話しされました。



渡邉さんのスピーチ。

TOTOで働いていた経験を生かし、鶴見区で3年前から介護支援専門のリフォーム専門会社として活動、バリアフリー、ユニバーサルデザインのリフォームを提案しています。

現在は多忙のためモーニングセミナーに参加できないことも多いが、職場の教養は会社の朝礼で活用している。とおっしゃっていました。

お二人ともお忙しい中、明るく楽しいスピーチをありがとうございました。

2009年7月24日金曜日

今週の倫理 (622号)より 死を目前にした時、進むべき答えが見えた


「お客様に良いものを提供したい」「消費者に納得のいくものを購入していただきたい」。そのような経営者の情熱は、日本を「ものづくり大国」に押し上げていった大きな要因の一つといえます。

青森県中津軽郡出身の農業従事者・木村秋則さんもその一人です。リンゴの無農薬・無肥料栽培に挑戦したのです。ところがリンゴは非常に病害虫がつきやすく、農薬なしには栽培ができないといわれる果物です。これまでにも無農薬栽培に挑んだ者はいました。しかし安定した収穫が得られず、経済的に三~五年が限度で成功にはいたりません。先駆者のいない茨の道とは分かっていましたが、「自然農法で安全なリンゴを消費者に届けたい」という思いが強くなり、厳しい道へと足を踏み入れたのです。

ところが無農薬・無肥料栽培は想像以上に厳しく、十年近くの間、リンゴの収穫がまったくなくなります。そのため収入も激減、子どもたちは一個の消しゴムを三つに分けて使うことまでありました。
さらには無農薬栽培をしていることから、近隣の農家から「木村の畑から病害虫がでるのでは」と非難されるようになり、村八分のような状態にまでなるのです。

「自分の思いで始めたリンゴの無農薬栽培が家族や近隣の人まで苦しめている」と、経済的にも精神的にもどん底の日々を過ごし、思い至った結果が「死んでお詫びをするしかない」という答えだったのです。そしてロープを手に持ち、山の奥へ奥へと歩んでいきました。頃合のいい木にロープを掛けようとしたところ、勢いあまって飛んでいってしまいました。すぐに拾いにいくと、突然、目の前に立派なリンゴの木が現われたのです。しかしよくよく見ると、それはドングリの木でした。間近で観察すると人の手入れがまったく施されていないにもかかわらず、虫の被害がなく、枝葉は見事に生い茂っていました。土はとても柔らかな感触でした。その時、直感的にこの自然な状態が「答え」だと分かったのです。

それまでは木のことしか考えていませんでした。改めて根っこについて考えると、雑草があることで土の温度が一定になり、木の生育には好条件だったのです。それをヒントに改良を重ね、木村さんは無農薬・無肥料栽培に見事成功したのです。

倫理研究所創設者の丸山敏雄は、その著『万人幸福の栞』に次のような一文を遺しています。

  古人は言った、「万象是我師(ばんしょうこれわがし)」と。まじめにこれに師事して尋ねる人には、正しく答えてくれる。昔の人は天を父、地を母とよんだ。父母はその子の求めには、何物をも惜しまず与える。与えられぬのは、ま心からこれを求めないからである。(丸山敏雄『万人幸福の栞』P42)

普段何気なく生活していると、見落としてしまうことは多々あります。ところがビジネスチャンス、成功の秘訣は日常生活の中に潜んでいるものです。常にアンテナを張り巡らせ、一つの物事に邁進することで答えは必ず現われてきます。進むべき道は狭く、厳しくとも、「打つ手は無限」であり、成功は必ず用意されているのです。

2009年7月21日火曜日

7月21日 モーニングセミナー 「もてもての老後づくり ~元気に生きるノウハウの原則~」


本日の講話は、生山匡医学博士のご出席をいただきました。

生山先生は、現在、山野美容芸術短期大学美容保健学科教授であり、積極的な健康づくり、疾病の予防、行動変容による健康教育。特に、運動習慣、食習慣、冷水浴を通しての①健康的な肥満の改善と予防②生活習慣病(成人病)の予防・改善等を専門に研究・指導していらっしゃいます。

「若い頃でしたら容姿を気にすることでモテモテになれたかも知れませんが、モテモテの老後ということになると、やはり健康であることが一番です。健康になるにはグッズを使うことや治療なども有効ですが、より良くなろうとするなら、生活習慣を変えることしかありません。」

生山先生の資料(厚生労働省の資料)によると、日本人の平均摂取カロリーの推移は、1975年の2226キロカロリーをピークに下がり続け、2005年には1904キロカロリーとなり、この数値は1946年頃の摂取カロリーとほぼ同じ値となっています。

つまり、食べ過ぎない努力やカロリーオフの商品は増えたにもかかわらず、日本人の体重は増え続けているのです。

これは、毎日が便利すぎる弊害、慢性的な運動不足によるものであると指摘、意識して運動をしなければならないといいます。

特に、衰えやすい筋を老化防止することが若さを保つ秘訣であると先生は言います。

具体的には、背中側、上腕三頭筋(上腕の裏側)と大腿二頭筋(太ももの前側)の筋を鍛えること。

また、鍛えるときのキーワードは「縮」。

筋肉はストレッチで伸ばすといいますが、実際に筋繊維のできることは縮めることだけ。

どこが縮んでいるかを意識して動かすことが重要なのだそうです。

また、このほかにも動物のように空腹のあとに運動(動物はおなかがすいたら狩りをする)、その後食事をとってから睡眠というサイクル。こうすることが、消化器系を正しく機能させることにつながり、実は理にかなっているのだそうです。

目から鱗の話をたくさんお聞かせいただいたので、さっそく実践してみたいと思います。

2009年7月17日金曜日

今週の倫理 (621号)より 内なる信を培い 生きる力を養おう


昨年秋以来の経済の大変動により、中小企業を取り巻く環境は、先の見えない状態が続いています。他方、政治の混乱や教育の疲弊など、不安と混乱が社会に渦巻き、不信の時代ともいえる様相を呈しています。
「信」とは一般的に、人間相互において欺かないことや、疑わないことを指します。信用といえば、確かだと信じることでしょうし、信念といえば、自らを強く信じることといえるでしょう。
今日のリーダーに求められるのは、まず自分自身を信じ抜く力をどう磨いていくかです。自らの力に不安が募れば、自信は揺らぎ、リーダーとして的確かつ果敢な決断はできなくなります。
 
「事をなすの根本の力は信念である。決心の強いか弱いかによって、仕事の成否が決まるが、決心ということは、今までなかった事を、こうしようと信念を定めることである」
(『万人幸福の栞』105ページ)

このように、まず心を先行させるということが大切です。決心という形でしっかりと心を定めることは、行動につながるものです。ただ、強引に何でも信じさえすればよいというわけではありません。大自然の理(純粋倫理)に則した信を培うことで、「信は力なり」といわれるような願望実現への大きな力となるのです。さらに、自らを取り巻く人間関係における信用や信望、信頼も大切になります。

「人は、縄を持っては、その肉体しばる事はできるが、その精神をくびることは出来ぬ。人の心をかなしばりにしばりつけるのはただ一つ信(まこと)あるのみである。「士は己を知る人の為に死す」(『史記』)と言った。知るとは信ずることである。心の底から信じてくれる人には、嘘をつくことが出来ぬ。信ずる人をごまかすことは出来ぬ」
   (『万人幸福の栞』105ページ)

厳しい時代だからこそ、企業の内外における相互の絆の強さがものを言います。まず自らが相手に対する「信(まこと)」を磨き高めていくことが求められるでしょう。対外的な信用をさらに高めつつ、企業内部における絆をより強固なものにしていかなければなりません。
 先行きが不透明な時代の中で、人は憂え、心配し、不信の中にさまよいやすいものです。しかし、倫理法人会で学ぶ経営者は、総じて明るく前向きです。まさにそこが最大のポイントなのです。
憂えるの反対は喜ぶことだといいます。今こそ、トップリーダーとして、毎週の経営者モーニングセミナーを中心とした学びの中で、内なる無限の力としての信を培い、喜んで生きるコツを体得していこうではありませんか。

2009年7月14日火曜日

7月14日 モーニングセミナー 「最近の中国とタイ王国とのビジネス交流」


本日はフォーエバーダイヤモンド(株)代表取締役 富田隆夫氏の講話です。

最近、中国やタイなどへビジネスで出かけることが多い富田氏は、日本で見る外国人像というものより、実際は違うことが多いようだとお話しされました。

「たとえば、中国には政党は共産党員しかいないと思っていらっしゃる方も多いと思いますが、今中国には政党が8つあり、共産党員は46パーセント。また、近年では共産党員ではない人たちの方が出世しているようです。」など、普段聞けないエピソードをお聞かせいただきました。

また現在、富田氏は神奈川県倫理法人会の第五地区地区長も兼任されております。

「倫理の普及というのは、ただ単に拡大というのでは意味がありません。倫理的な体験を自分がしてきて会社が家庭が良くなったと勧めるのが本当です。そのためには自ら行う小さな実践が重要です。たとえば食事のあとに奥さんにおいしかったよ。と一声かけて意識的にコミュニケーションを取るといったことからでも良いと思うのです。」とお話ししていただきました。

2009年7月10日金曜日

今週の倫理 (620号)より トップの責任は重い 全ては自身の肩にあり


経営コンサルタントО氏の顧問先のひとつにK製菓があります。このK製菓とは永い付き合いで、K製菓の発展と共にО氏の事務所も大きくなりました。創業時のK製菓は人も物も金も無く、当然ながら信用も実績も無く、あるのは社長のヤル気と夢だけ。いつ潰れてもおかしくない中、数多くの危機を飛躍のバネにして今日まで存続してきました。

 創業八年目を迎えた頃、たまたま売り出した新商品が爆発的に売れ、それまで零細企業であったK製菓を中堅企業へと押し上げていきました。今までの設備では注文に追いつかず、工場の生産ラインを増やしに増やし、拡張に拡張を重ねていったのです。

 急激に拡大路線を走るようになったため、創業時の生え抜き社員だけでは人手が足りず、毎日のように中途採用を繰り返し、ともかくも熱気のある会社になったのです。
 そのような中で問題が起きました。大手から中途採用で引き抜き、営業部長のポストに就いた人物が、お客様から集金した150万円のお金を着服しようとしたのです。 帳簿と手持ちの現金をつき合わせたところ、150万円のお金が合いません。いろいろ考えたあげく、営業部長に「集金して出し忘れている金はないか」と質したところ、三日後に「鞄の奥にしまい込んで忘れていた」と言って持ってきたというのです。
О氏は後日、社長よりその話を聞かされ、即座に「社長、営業部長に対してどのような処置を取られたのですか」と尋ねたところ、社長は「人間は時々間違いをやるが、誤解されるようなことはするなと厳しく注意した。本人もいたく反省をしているので、今まで通り働いてもらっている」と言うのです。

 О氏は「今回の件は出来心ではなく、明らかに確信犯です。即座に本人に辞表を書かせるように」とアドバイスしました。しかし社長は「Оさん、一度の失敗でそれはないだろう」と逆に言い返されたのでした。

 それから三年後、同じ営業部長が1600万円の使い込みをしたのです。社長は「恩をあだで返しやがって」と声を荒らげ、怒鳴り散らし、警察に突き出せと騒ぎ立てました。

 この話を小耳にはさんだО氏は、さっそく社長のところへ出向きました。「社長、営業部長のところへ詫びに行きましたか」と声をかけたところ、顔を真っ赤にして「何で俺が詫びるんだ。俺は被害者だ!」と叫ぶのです。

 そこでО氏は「確かにあなたは被害者ですが、1600万もの穴が空けられるまで気づかなかった、ずさんな経理システムの最高責任者でしょう。社長のあなたがしっかりしたシステムを構築してさえいれば、彼も罪を犯さずにすんだのに、ボンクラ社長のボンクラ会社に入社したために彼も罪人になった。まったく気の毒な話です」と言い切りました。

さらに「罪は罪として法で裁けばいいが、トップとしての自分が至らなかったことを詫びるのも、人のみちです」と諭したのです。 これを契機に、K製菓は名実ともに中堅企業にふさわしい会社になっていきました。
トップは企業内で起こる全ての事柄に対して、たとえ自分が指示・命令を出していなくとも、トップの自分に全責任があるという気概で取り組むことです。間違っても、他人のせい、社会のせいとして、自己の責任から逃げるようであってはならないのです。

2009年7月7日火曜日

7月7日 モーニングセミナー 「出会い」


本日のMSは倫理研究所 法人局普及事業部 首都圏方面長 山口秀雄氏の講話でした。


人生は出会いの連続です。人や物との出会いを始め、様々な出会いがあります。
いろいろな出会いを通じてこそ、人は大きく成長するものです。
「わが社は何のために仕事をするのか」という使命を自覚し、トップ自らが良い出会いを求めて、自分自身を磨き高めていきたいものです。

八女市の活力朝礼の事例などを挙げて、わかりやすく後講話いただきました。

2009年7月3日金曜日

今週の倫理 (619号)より 人材を人財に変える「4つの魅力」


経済指標の一つである有効求人倍率が昭和38年以降最低水準を更新しています。経営者の中には、この度の不況に喘ぎ「工場閉鎖」「派遣切り」「正社員の賃金カットや解雇」を余儀なく選択された方も少なくないでしょう。

 一方、「優秀な社員から辞めてしまう」「定着率が悪い」「社員にヤル気がない」など、従業員の問題で悩んでいる企業もあります。

 経営者は「好不況に左右されず、永続的に繁栄する企業」を目指していますが、現実はそう簡単に思い通りにはなりません。どうしたら実現するでしょうか。

 まずは経営者が自社の目的(存在意義や社会貢献)を明示し、そこに到達するための方針や方向性と目標を提示することが第一です。これらを全社員と共有できるよう浸透を図るとともに、具体的な方策を徹底的に実践する集団になるよう、常に向上し続けていると実現可能となるようです。

 しかし、これらを理解・共有して仕事に勤しむような「よい人財」に恵まれない企業は、いつまでたっても経営者の目指すような会社にはなり得ません。 どうしたら「よい人財」が得られるでしょうか。一つの方策として、給与や休暇など待遇を同業他社より格段と引き上げ、外部からよい人財を引っ張ってくるヘッドハンティングがありますが、これも定着までには繋がらないことも多く、経営そのものを圧迫することになりかねません。

 給与を多く支給しても、その人がこちらの望む働きをするとは限りません。例えば、メジャーリーガーのイチロー選手と同等の潜在能力を持った人に、イチロー選手と同じ年棒で契約すれば、果たして同じ働きが出来るでしょうか。答えはノーでしょう。本人の意思やモチベーションの高揚持続には、お金の魅力だけでは埋められない、チームカラーと呼ばれる土壌が不可欠だからです。

 人が組織に定着して能力を発揮するには、①〔仕事の魅力〕仕事の中身そのものが好き。仕事を通して成長できるなど。②〔理念の魅力〕会社の将来のヴィジョンに共感できる。社会貢献を実感できるなど。③〔人材の魅力〕社風が自分にあう。社員の気質が自分と似ているなど。④〔特権の魅力〕個人の多様性が尊重される。伝統・格式・ブランドがあり知名度が高いなどの「四つの魅力」が複合して存在する必要があります。
 経営者は、現状が苦しければ苦しいほど、自社の目的(文書化していなければ成す好機)に現状が則しているかどうかを再点検してみましょう。「四つの魅力」は、ここから生まれます。

苦しい時こそ、経営者自身が原点に立ち返り、未来の方向性と現状の具体策を見つめなおす好機と捉えることから始めるのです。

企業は人なりと謂われます。企業土壌に経営者自身の思考や言動が大きく影響する所以です。週に一度、モーニングセミナーに参加し、学習した純粋倫理(繁栄する心の生活法則)を実践して、人間的魅力を磨き高める姿勢を持ち続けることが肝要です。同時に、朝礼時に自社の目的や理念と方向性を「口で言う、耳で聞く、目で見る」を日々繰り返すと、やがて全社員の血肉に浸透していきます。

よき経営者は、よい企業土壌を生み、よい人財を育みます。こうした経営者を倫理法人会の諸活動で増やすことが、真の日本経済活性化に繋がるのです。

2009年6月26日金曜日

今週の倫理 (618号)より 富士の麓で自己練磨、命の源との対話を


静岡県御殿場市にある倫理研究所の教育施設「富士高原研修所」では、年間を通じて経営者、幹部社員、一般社員、新入社員などの各種企業倫理セミナーを開催しています。経営者セミナーは年間で約八百名が受講していますが、参加者の多くの方が大自然との一体化や命の源との対話、また基本動作の体得などを通じて倫理経営の真髄を学ばれています。

尼崎倫理法人会副会長の畑亮一氏(バイオリン等楽器の制作・修理・販売業)は、昨年一月と今年の二月に経営者セミナーを受講。仕事への姿勢はもちろん、自己存在の意味を体感することが出来たのです。
畑氏は班のチームリーダーを引き受けました。教室への入室の際、整列して挨拶を行なうのですが何度やっても揃いません。次第に班員への不足が生じてきました。その時ある班員が「横一列でなく、円になってやった方が、お互いの感覚がつかめるのでは?」と指摘してくれたのです。

私はハッとしました。上手くいかない時、〈全然やってないじゃないか、ダメだ〉と心の中で班員を責めていた私こそ、「リーダーとしての工夫と努力を怠り、出来ていなかった」のです。

〈いつもの仕事ぶりと一緒じゃないか。自分の視点を絶対のものとして周囲に求めるばかりで、最後には人を責めて…〉 

私には「人との調和」という視点が皆無で、〈よい楽器を作っているのに、なぜわかってくれないのか〉と不平不満を募らせていました。依頼主の気持ちを理解しようともせず、なんと独りよがりな仕事ぶりだったのかと、恥ずかしい想いにかられました。
 
 また裸足で屋外を歩いた時に、ヒリヒリする足の裏を痛みを通し「足の裏が全体を支えてくれている」という当たり前の事実を再確認し、脳天から足の裏まで貫く衝撃を受けました。

 以前の私は表面上の評価や儲けに囚われて、自分で摩擦を生じさせていたのです。その間、感謝の念が薄いばかりか、人を踏みつけていたことがあったかもしれません。そのことに気づかなかった自分の至らなさが、ただ情けなく、そして支えられてきたことが有難く、しばらくの間、周囲の声が耳に入らずに涙が止まりませんでした。
 (倫理研究所発行『新世七月号』)

 経営者として超々多忙の日々を過ごしていると、つい自分自身を見失ってしまうことがよくあります。霊峰富士の麓の大自然の中で心を研ぎ澄まし見つめ直すことで、さまざまな気づきや明日からの生きるエネルギーを充電することが出来ます。社員のため、家族のために一点に留まることなく、日々新たな成長を遂げていきたいものです。
 富士高原研修所では、年間を通じてセミナーを開催しています。「年に最低一度は心の車検を」を合言葉に、一回でも多くの受講をし、自己を見つめる静謐な時を持ってまいりましょう。 

2009年6月23日火曜日

6月23日 モーニングセミナー 「21世紀はユーモアの時代」

本日の講話はユーモアスピーチコンサルタント一声事務所 代表若林 一声さんの講話です。

100年来の不況、こうした時代にはユーモアが必要です。
笑いは健康の元、お金とヒトは笑いのあるところにやってくるものです。

笑いはヒトが内面に持つ獣を暴れさせない方法でもあります。近年親殺しや兄弟殺しといった痛ましい事件がニュースで報道されるたび、笑いがない家庭だったから、ヒトの中の獣が暴れてしまったのだろうと思います。

笑いは自分の気持ちを朗らかにすることができますが、笑いの効用は心だけではありません。
身体もNK細胞の活性化によって健康になれるのです。


2009年6月19日金曜日

今週の倫理 (617号)より 後始末を習慣化させ、けじめのある生活を



「事、未だ成らず、小心翼々。事、まさに成らんとす、大胆不敵。事、既に成る、油断大敵」
江戸時代末期から明治にかけ、幕臣として活躍した勝海舟の遺した言葉です。大事に当たっての心構えを述べたもので、「実行前は、細心な研究・調査・計画のもとに充分な準備をする。その際にはあたかも〝小心〟と思えるほどに行なう。実行段階に至っては一切の不安を捨て、一気呵成に行なう。そして、成就の後は油断せず、緊張感を持続する」というものです。

中でも実践が最も難しく、かつ銘肝すべきは「事、既に成る、油断大敵」と、後始末の重要性を説いている箇所ではないでしょうか。「勝って兜の緒を締めよ」「立つ鳥は跡を濁さず」等々、物事や心の後始末の大切さを説いた教訓は様々あります。それらが示唆するように、人は物事がスムーズに進むと、つい気を抜いたり、最後の詰めが甘くなったり、確認などを怠って逆に失敗を招いてしまったりすることがあります。
「新しい契約を苦心の末に取ったが、その後のアフターケアが悪く途中でキャンセルされた」などの話は、あちらこちらに転がっています。取り組んでいる仕事が一段落して〈これで完了した〉と思っても、いま一度、点検作業を徹底して行なうことが大切なのです。

後始末の実践を行なっていく上でのポイントに、次の三点があります。
①間髪をいれずに、すぐに行なう
 後始末のコツとしてまず大切なのは、「間髪を入れずに速やかに行なう」ということです。一息入れたり間をおいては、緊張感が途切れたり、気分もおっくうになってしまって、結局はやらないようになってしまうのです。
②感謝を込める
 後始末は、形だけではなく真心を込めてやることも大切です。仕事場や道具、商品に対してはもちろんのこと、取引先やお客様に対しても、機会を作って訪問したり葉書を送るなど、同様に行ないたいものです。
③「気」を抜かない
 先に述べたように、気の緩みや油断が失敗や事故につながります。最後まで集中力を途切らせずに、パーフェクトを目指しましょう。

      ▽

後始末は単なる後片付けではなく、物事のけじめであり、感謝の気持ちを表現する時と場でもあります。さらには、終点であると同時に、次の仕事へつながっていく出発点でもあります。
最初は意識しなければできないことかもしれませんが、「やろう」と決意して心がけて行なっていくことで、徐々に身についていきます。
後始末が習慣化すると、「この機をのがさず」という前向きな姿勢が磨かれ、どんどん小さな成功を得ることにもつながっていきます。普段から、事の大小にかかわらず、意識をしつつ取り組んでいきましょう。

2009年6月16日火曜日

6月16日 全国一斉清掃デー


本日は、(社)倫理研究所からの通達で、全国一斉清掃デーとして清掃をする日です。

そこで、我々横浜市中央倫理法人会のメンバーも今日だけはモーニングセミナーはお休みにして、普段セミナー会場としてお世話になっているブリーズベイホテルさんの周辺を中心として、桜木町駅周辺をゴミ拾いしました。

普段は会場の中で講話を聞いているわけですが、今日ばかりは早朝の気持ちよさを実感するかのように、みんなすがすがしい顔をしてゴミ拾いに精を出していました。(^.^)

2009年6月12日金曜日

今週の倫理 (616号)より 商人の道は冒険の道 安住を求めるなかれ


「実るほど頭をたれる稲穂かな」。稲は秋になり実が詰まってくると、穂先が重くなって下に垂れてきます。人は成功を収め、地位、名誉、財産、権力を手にすると、知らず知らずのうちに高慢・横柄になり権力を振りかざすようになります。成功した時ほど頭を低くし、謙虚さと今あることへの感謝を忘れるなという戒めを込めた格言です。

Yさんがセミナーの講師として駆け出しだったある時、大手企業の経営者の集まりに招待されました。ホテルでの講演終了後、主催者である七十代の経営者K氏から、「今日はあなたのために特別室を用意してありますので」と言われました。

部屋の前まで案内され、「ここで結構です」と自分で部屋に入ろうとしたところ、K氏が先に部屋の中に入り、若いYさんを床の間の前に座らせ、お茶を入れ始めたのです。苦労の末に会社を築き上げたK氏であり、年齢も親子以上に違うYさんは、その態度に恐縮し、「私に入れさせてください」とお茶を入れる手を遮りました。

するとK氏は「Yさん、何を言っているんです。今日の主役はあなたでしょう。それに私は『商人』です。全ての人間がとは言わないが、ややもすると経営者は少し成功すると偉そうになってしまって、苦労したときのことや人から助けてもらったことを忘れてしまう。商売を始めた時は頭をぺこぺこ下げ、少し上向きになると次第に頭が下がらなくなり、しまいにはふんぞり返る。そして、お金を払う人にだけ頭を下げるようになる。私は店に来られた方だけをお客様と思っていません。店の前を通る人も見込み客であり、列車で隣に座った人も将来のお客様かもしれません。また、その人の家族や友人だって、いつかはお客様になってくれるかもしれないのです。もっと言えば、社員さえも仕事が終わればお客様です。要するに私以外は全てお客様なんです。だからすべての人に感謝するんです」と言うのです。この時、Yさんは冒頭の言葉を思い出したのでした。
 セブン&アイグループの創業者・伊藤雅俊氏は、「商人の道」という文を名誉会長室に掲げているそうです。

農民は連帯感に生きる
商人は孤独を生き甲斐にしなければならぬ
すべては競争者である
農民は安定を求める
商人は不安定こそ利潤の源泉として
喜ばなければならぬ
農民は安全を欲する
商人は冒険を望まなければならぬ
絶えず危険な世界を求め
そこに飛び込まぬ商人は利子生活者であり
隠居であるにすぎぬ
  (中略)
我が歩む処そのものが道である
他人の道は自分の道ではないと云うことが 商人の道である

「経営者は孤独を生き甲斐とせよ。不安定を喜び、安住を求めるな」とは、じつに厳しい「道」です。しかし、ビジネスにリスクはつきものであり、全てを失うこともあるという覚悟、生死を賭けた真剣勝負、生半可ではない迫力、これらから真の感謝や謙虚さ、畏敬の念が生まれ、勘が働き、無限ともいえる英知が沸き起こってくるのです。自身の「道」を究めていきましょう。

2009年6月9日火曜日

6月9日 モーニングセミナー 「クスリ箱のこぼれ話 続編 新型インフルエンザについて」


本日のモーニングセミナーは、東北薬科大学法人監事元・三共株式会社学術部長立花鐵夫さんの講話です。

今話題の新型インフルエンザについて、OHPを使用しての講話でした。

インフルエンザは飛沫感染をするので、手洗いやうがいの励行が重要です。なぜ重要かというと、インフルエンザのウイルスの感染はヒトの気管支粘膜などに付着して感染します。
手から感染すると言うことはありません。
手から口に入って、感染をする。これを予防するために手洗いやうがいが重要なのです。

感染してしまったら医者に行き、抗ウイルス剤などをもらうのはもちろんですが、かかってしまったと思ったら発病してから抗体ができるまでの3日間が勝負ですから、一般療法としての安静療養、室温調節(加湿)、脱水防止や熱を冷ます努力なども欠かさずに行ってください。

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このほかにも、スペイン風邪や香港風邪などのインフルエンザの歴史、インフルエンザが世界を巡ってくる間に形を変えながら世界中を旅して、11月から3月頃、再度巡ってきたときには別の形になっている。など、ためになる話をたくさんお聞かせ下さいました。

2009年6月5日金曜日

今週の倫理 (615号)より 社員は宝なり 喜働集団を育てよう


清掃業を営むY氏(59歳)は、倫理法人会へ平成元年に入会しました。早朝から熱心に勉強している経営者仲間に刺激を受け、〈よし! 自分もやってみよう〉と取り組み始めた頃、「経営者自らがトイレ磨きをするといいですよ」と言われました。「掃除は商売ですから事務員がやってくれています」と返すと、「あなたの心を磨くんですよ」と一喝されたのです。清掃を専門にしているY氏は大切なことを気づかされ、自分の天職としての新たな誇りが生まれたのです。
   
以来、『職場の教養』を使った朝礼や倫理実践によって多くを得たY氏は、その喜びを見知らぬ経営者にも伝えようと、仲間の先頭を切って今も走り回っています。氏は「つくづく普及は宝だと実感する」と言います。「訪問した会社での応対や経営者の態度(挨拶、取次ぎ等々)を目の当たりにすると、良い点も悪い点もみんな自社の生きた教材となるんですよ」と強調します。

初めて訪問した会社でのこと。応対に出た女性社員の言葉遣いに違和感を覚えたY氏は、〈まずいなぁ、ウチにもこのタイプがいるかも…〉と思い、さっそく会社に連絡を入れて、「ウチは大丈夫か?」と確認したところ、そのようなことはないことが分かり、安堵したこともあるといいます。
     ▽
昭和57年、Y氏は米国へ行き、家事サービスの草分けであるA社の女性経営者に話を聞かせてもらいました。将来的な構想を抱いていた氏は、大きな収穫を得て帰国し、翌年には新しい事業として家事サービス業をスタートさせたのです。

氏は試行錯誤の末、どこにもないやり方とサービスを考案しました。女性スタッフ(若手の既婚者)三人一組で訪問し、先方の要望に応じて二時間みっちり清掃等を行なうシステムです。「見知らぬ他人が家に入るというと、不安やストレスを与えかねません。その点をクリアするために、清掃技術はもちろん、マナーをはじめとする人間磨きに絶えず留意しています」とY氏。

全スタッフと顔を合わせることがほとんどないY氏は、社長として全国八十ヵ所の拠点を持つ中で、現場のチーフ宛にメールを打って励ましています。そのメールの末尾に、「がんばってね」と結んでいました。スタッフたちは、雲の上の存在である社長からの激励メールに深く感激したそうです。

しかしある日、某幹部から「社長からのメールに大方は喜んでいますが、中にはそうでない者もいます」と囁かれました。男性であるY氏にはその理由が判らず、ある女性幹部に相談したところ「社長、一字を加えたら、いいと思います。〈がんばってね〉の「て」と「ね」のなかに、「る」を入れたら、きっと彼女たちは、受け容れてくれますよ」とのことでした。さっそくY氏は取り入れてみたところ、大きな効果があったというのです。こうした女性スタッフを会社の宝として大切に思うY氏のもとに、職場人としての意識を高め、期待に応えてくれる集団が出来上がっているのです。

経営者はスタッフに対し、様々な気配りをする必要があり、またそれに伴って気苦労もあります。しかし、それらを含めて「経営者の仕事」なのです。気配り・気苦労をいとわず、スタッフを社の宝として育てていくことを第一の仕事としましょう。

2009年6月2日火曜日

6月2日 モーニングセミナー 「磨け!実践力」


今朝のモーニングセミナーは(社)倫理研究所 富士教育センター 総務部主任荒木良仁さんの講話です。

荒木さんは倫理研究所に入所し、みそぎや滝の荒行を通じて、命の元である水への感謝を学んだといいます。

冬のみそぎは、一晩外に置くため富士山周辺の外気にさらされて表面は凍っています。
雪の中での荒行は根性や気合いでは乗り越えられないほど厳しく、リタイアする人も続出するのだそうです。

荒木さんは荒行を実践するには、体を柔らかくほぐし、感謝と祈りの気持ちをもって行うことが重要で、実践を通じて水との一体感が生まれ、満足のいく感動体験が生まれると言います。

つまり滝の荒行は、「感謝は最高の気力である」ことを実感するための学びなのです。

◆洗面の倫理

私は皆様に提唱したい。「朝あさの洗面こそは、私どもが物質の恩を感謝する最初の礼式と致そうではありませんか。この美しい水を飲み水に養われて大きくなった物を食べ、物を着、物で建てられた家に住み、この水に育まれた山に野に、丘に森に、川に海に、雲・霧・雨・雪と千変万化の大自然の中に、水とともに生きている、このつきぬ喜び。これをしみじみと思い、身をもって感謝するよすがとしたい。
ですから、井戸(水道の出口)に向かって一礼して、この清水をちょうだい致しましょう。そして、洗面器の中にたたえられた水、これに心より感謝しつつ、祖先にうけ、自然にうけ、親にいただいたこの身体、この顔、天上天下、この他に我なき我の奇しく尊き生ふ命の府なるこの体を、この顔を、心静かに洗いましょう、清めましょう。
(「清き耳」丸山敏雄P56-57)

◆健康法として、夜の「みそぎ」

入浴における養生のポイントは、①ぬる目のお湯を入れた湯舟に入り、②汗をかきすぎない程度であがり、③最初と最後に水かぬるま湯のシャワーを浴びることです。
湯舟のお湯の温度はぬるめで、夏なら39~40度、冬なら40~41度くらいです。
入浴法としてぜひお勧めしたいのが、最初と最後のぬるま湯シャワーです。湯舟の湯温よりも十度ほど低いぬるま湯を浴びることで、皮膚に適度な刺激を与え、活性化させることができるのです。
(「老いを防ぐ「腎」ワーノレドの脅威」小高修司著講談社+α新書45~46)

2009年5月29日金曜日

今週の倫理 (614号)より 経営者は孤独なり 耐えうる心身を築く



組織の方向性を決定する者は「孤独」です。ある企業のケースを見てみましょう。

靴販売で26店舗のチェーン展開をしているN社。現在三代目のⅠ氏が事業を継承した時のことです。

父親が倫理法人会活動に熱心だったことがきっかけで、自身もその活動を始めたⅠ氏。父より事業を譲り受けることを約束されていた氏に、あるとき転機が訪れました。突然に父との葛藤が始まったのです。

役員会議中、各部門が業務報告をし、I氏が報告を終えた時のこと。社長である父が机をバァンと叩き、「ばかやろう! お前はいったい何をやっているんだ」と外まで鳴り響くような罵声を浴びせたのです。

I氏は〈会議室を一歩出れば自分の部下もいる。恥ずかしくて立つ瀬がない〉と納得のいかない思いにかられました。しかも罵声だけでは終わらず、父の指摘は日常の些細なことにまで及びました。更には「お前なんて生きている価値はない」とまで言われ、氏の存在を全否定されたのです。「こんな会社ならば自分はいないほうがいい」と、よからぬ方向に気持ちは向かいました。

気持ちの沈んだⅠ氏の目に留まったのが『万人幸福の栞』の一節でした。

今日までは、相手の人を直そうとした。鏡に向って、顔の墨をけすに、ガラスをふこうとしていたので、一こうにおちぬ。自分の顔をぬぐえばよい。人を改めさせよう、変えようとする前に、まず自ら改め、自分が変ればよい。(『万人幸福の栞』41頁)

ほんとうに、父を敬し、母を愛する、純情の子でなければ、世に残るような大業をなし遂げる事は出来ない。いや世の常のことでも、親を大切にせぬような子は、何一つ満足には出来ない。(『万人幸福の栞』92頁)

それからI氏は二つのことを始めます。

▼週一枚、両親にハガキを書く。

▼親も実践してきた「倫理」を本気でやる。

しかしハガキを書けども書けども、会社で顔を合わせる父親からの反応は皆無。ある日、母から「いつもハガキをありがとう」と言われ、読んでくれていることを初めて知ります。気を取り直して、なおいっそう取り組み続けました。

自分で決めたことに対して熱心に取り組むⅠ氏に、倫理法人会の仲間が「社長が褒めているよ」と話してくれたのです。しかし、社内での父は相変わらず厳しく、I氏は素直に受け入れられずにいました。

そのような状況下で迎えた年度初めの方針発表会。社長は前触れもなく「Ⅰを社長にする。皆で盛り立ててほしい」と宣言し、一年後、I氏は社長に就任したのです。

月日が経過し、当時の心境を父親に尋ねると、「経営者は孤独なものであり、俺も必死だった。次代を託すお前に、社長となる厳しさを教えておきたかった」という言葉が返ってきたのです。父の胸中を思いやった瞬間、I氏は涙が溢れ出ました。

事業を継承するということは、一大事です。その大きな責任に耐えうる心身は、日常から自分自身で鍛え、また周囲から鍛えてもらう以外にありません。孤独に耐えうる信念、ゆるぎない決断力、それらは日々コツコツと繰り返す努力の連続から絞り出されるものなのです。

2009年5月26日火曜日

5月26日 モーニングセミナー 会員スピーチ



本日のモーニングセミナーは会員スピーチです。

さつき美装(株)山根純子さんです。

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まずはさつき美装のきっかけからお話しします。
子供3人いて、主婦業だけをしていたころ、主人が建築業をやっていました。
その頃は会社を経営するとは思ってもいませんでした。

主人から「こんな仕事もあるよ。」とお掃除でお金がもらえるということを知り、
簡単なお掃除を奥さん3人くらいで一緒にはじめて、会社を経営するというより、
ハイキングに行くかのように遊び感覚で仕事を始めました。

そのうちに、自分の給料分は働くから、ぜひ会社に参加させてほしいという人
と知り合い、ちゃんとした従業員を持つということは定期的に給与を出せるように
ならなきゃいけないと思い、定期的な仕事をもらってくることを念頭に動くようになりました。

何もわからないところから始めた私たちは、どうやったらよいかと思うあまり、
何度も現場を見に行くといった初心者のころの心がけがお客さんに喜ばれ仕事は飛躍的に増えました。

ただ何年も仕事をしている中では、楽なことばかりではありませんでした。
お金の問題でだまされたりもしました。離婚もして子供は3人とも私が引き取りました。

先頃、次男が会社を継ぐことになり、会社設立当初のメンバーである部長が退職したいと申し出ました。

次男が人の前に立って仕事をするのはずいぶんと大変だったようですが、少しずつ仲間ができてきた
らしく、経営者として前向きになってきたように思えます。
やる気があれば何とかできるものだろうということも思います。

社員6人、パート100人が在籍するなか、社員も定着してきました。
倫理の勉強は、会社経営にとって基本となることをたくさんあるので、社員に聞かせてあげたいと思っています。

このご時世、特別利益率がよいわけではありませんが、景気に左右されない、毎月決まった仕事をもらえる業種なので、
今いる社員にこの先、夢のある、なにか希望がもてるような職場にできたらと思っています。

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アリコジャパン 川崎雅史さんです。

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野球をやり続けてきた私。

生まれは東京。杉並近辺。物心がついた頃には横須賀にいました。

神奈川で一番子供の多い学校、クラスは16ほどありました。
教室も間に合わず、プレハブの教室だったけれど楽しかったことを記憶しています。

今では各学年、1クラスしかないという話も聞きます。
本当に少子化が顕著に表れていることを実感します。

高校では野球部に入りました。この時高価なグローブを購入。
あまりに高価だったのでそのせいで、厳しくとも辞められなくなってしまいました。(苦笑

大学でも友人の勧めもあって野球を続けました。
今でも草野球など、仲間と過ごす時間がとても楽しい毎日です。

倫理の集まりも多くを学べ、仲間が増えてとても楽しいです。

仕事はアリコジャパンで営業です。
アリコジャパンでは4つの販売チャンネルを持っています。

・通信販売
・代理店による販売
・銀行窓口販売
・コンサルタントによる対面販売

私はこの4番目に入るわけですが、保険料などはどこで買っても一緒です。
ただ、通信販売では不要な保険まで買ってしまうことがあるように思います。
ですから、わからない点などありましたら、私にご相談ください。(笑

2009年5月22日金曜日

今週の倫理 (613号)より 美しく勝つために人的な質の向上を


第八十一回選抜高校野球において、岩手県代表の花巻東高等学校が準優勝の栄冠に輝きました。緊張や劣勢の状況にもかかわらず、のびのびとプレーするその姿は、多くの人々に感動を与えました。

就任後八年目の佐々木洋監督は、野球人生後の生き方を見据え、「野球選手」ではなく、「野球もできる立派な社会人」を育てることをモットーとして、生活態度重視の人間教育に力点を置いてきました。

その理念は、監督が野球人生の中でつかんだ信念でもありました。野球で生きていけるのは一握りの人間であり、学生時代に花形だった球児が人生を踏み外す場面を見て、〈勝つための野球だけではいけない。野球を通して、社会に出てからも仕事に通じる人間を育てよう〉と決心し、私生活にまで踏み込んだ指導を行ないました。

ミーティングでは、野球の技術よりも先に「食事は静かに」「ごみの片付け方が汚い」など、生活態度全般の指導に重点を置いた結果、次第に自発的に野球を考える集団に変化していったと語っています。目指すべき「日本一」は、全国制覇の意味だけではなく練習態度にもあるとし、「美しく勝つ」ことをチームの合言葉にもしています。

川村主将の「勝つ自信があるのではなく、自分たちがやってきたことに自信がある」との言葉には、人間教育によって築かれた自律力の高さを垣間見ることができます。

     ▽

時代がどのように移り変わっても、企業における人材育成は、大きな課題の一つと言っていいでしょう。技術面における向上は、様々な研修や教育によって比較的効果を上げますが、人間性に関わる心の教育は難しいとされます。

では、どうするか。倫理では「心は形に表われる」として、日常生活の基本動作(挨拶・姿勢・返事)や後始末などの実践を継続してすることが、人間力を磨くことにつながると学びます。また日本文化に見る「道」において、型を学び、礼節を尽くすことが精神的修養に大いにつながることを諭していることからも、形が心に及ぼす影響がうかがえます。

歴史を見ても、藩の建て直し等に活躍した上杉鷹山や二宮尊徳は、単なる経営指導だけではなく、藩士らの日常生活にまで踏み込んだ人間教育を行なっているのです。しかし現実として、社員の日常生活にまで踏み込んで教育をすることは、個々人のプライベートな問題が横たわっているため、広く浸透するまで行なうのはなかなか難しいといえましょう。

そこで「朝礼」の登場です。倫理法人会では教育の場として、基本動作の習得や目的意識の確認をし、人的な質の向上を目指すべく「活力朝礼」を推進しています。朝礼は毎日行なうもののため、その効果は絶大であり、人間教育の面において、しかるべき成果を収めることができます。

企業の活性化には、専門知識や技術の向上もさることながら、その根底となる「人」の部分を欠かすことはできません。技術革新と人間改革の両輪により、心技ともに真の強者として「美しく勝つ」ために、社員一丸となって経営を進めていきましょう。

2009年5月20日水曜日

5月19日 モーニングセミナー 「活力朝礼で会社は変わる」



今朝のあいさつは、酒井麻雄名誉会長です。

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平素、私はあいさつをする際、今日は何の日?と言うことをお話ししています。

今日は1560年、今から約450年前、桶狭間において織田信長が今川義元を打ち破った日です。
歴史上、日露戦争でも少数の日本軍が勝っていることを見れば、いつでも数の多い方が勝つと思っては間違いであり、こうしたことを企業経営の中でも忘れないことが肝要であると言えるでしょう。
不況やインフルエンザなど多くの困難があっても、経営者の心持ちひとつです。
頑張っていきましょう。

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本日の講話者は大谷公夫法人スーパーバイザーです。

曽野綾子さんの記事、「7つの社会的罪-ガンジーが残したチェック方法」をはじめとして、自らの糧にしたたくさんの記事を引用しながら、活力朝礼で会社が変わっていった様をお話しされました。

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私たちは政治や経営、宗教、家庭や学校などもすべて倫理の上に成り立っていないといけないとおもいます。

私も、倫理法人会に参加することによって、こうした多くのことを繰り返し気づかせてもらっています。

私の会社では身内社員の不祥事や信頼していた従業員の独立などで会社は倒産しかけたことがあります。

私自身は充分やっているつもりでしたが、父の死により、急に自信がなくなりました。
2代目の甘えもあったのでしょう。どんなに小さな会社でも創業者というのはカリスマ性があり、それと比べられると、どうしても2代目としての弱さを露呈してしまうのです。

しかし、「世間からいただいている信頼には応えなければいけないよ。」と母親に諭されました。

そこで創業者のカリスマ性もない私が実行したのは経営の勉強です。

ある協会の勉強会にも高額ながら参加しました。
一回が数十万円もする高いセミナーなのにこんなに時間とお金をかけて勉強している社長がたくさんいた驚きました。

多くの勉強会に参加し、経営計画を作り、数年経つと経営計画は魔法の本にかわる。とまでいわれましたがなかなか変わっていかない。

数年経つと新たな悩みが始まりました。この高額な勉強をやめて事業が良くなる方法が見つからない。

その頃であったのが倫理法人会です。

倫理法人会では良い習慣を作ることが重要であることを学びました。

よい習慣を作り出すには相当なエネルギーが必要です。もちろん社員にやらせるのもかなりのエネルギーが必要です。
ですから活力朝礼が一番やりやすくて繰り返しやすいのです。

教育、人を育てることは一夜漬けではできない。毎日毎日、回数を重ねただけ染み付いてきます。

朝礼をやり抜くことで意識は変わるが、同じことをし続けているとマンネリになりやすいことも事実です。

マンネリにならないよう、趣向を凝らし、社員を巻き込んで日々変えていくことでマンネリを打破できるようになるのです。


活力朝礼をはじめとして、良い仕組みが組織には必要だと思います。倫理法人会は経営者の教育のための仕組みですね。
良いところ伸ばせというが、私も重箱の隅をつつきやすい性格ですからなかなか難しいものです。(苦笑
そこで、従業員の良いところを探して、感謝する仕組みを作ってみました。

社内で「ありがとう」が行き交う会社にするための努力として、弊社では感謝を表すカード、「だんだんカード」というものも作って、日々よい習慣とよい仕組み作りに取り組んでいます。

2009年5月19日火曜日

5月18日 倫理経営講演会 日本創生の心 ここに倫理がある!




大阪府伊丹市よりお越しいただきましたカコイ建設代表、栫浩志さんの体験報告です。



倫理は普及と言いますが、本当に実践できる仲間を増やすことが大切です。

今私は大阪府の事務長を拝命していて、多くの倫友と話す機会があります。
その中で仕事がうまくいかないという相談があります。

私はそうしたとき、「本当に倫理を実践していますか?」と訊くようにしています。

純粋倫理は疑ったりしてはいけないのです。すなおにそのまま実践すれば、何かが変わってくるはずです。そうお話ししています。

私も栞に書いていることに対して、こんなことで会社がうまくいくなら。。と疑っていた頃もありました。ところが、真剣に実践してみると自分の考えなんて、とてもちっぽけなことであることに気がつきます。

今は倫理の実践により自らの徳を積み、周りが変わっていくさまを楽しんでいます。

とお話しされました。
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85名様ものご来場、誠にありがとうございました。

2009年5月15日金曜日

今週の倫理 (612号)より 決然と腹をくくり徹底した手を打つ


沖縄県宮古島には、次のような方言があります。ブリユシナンマイ(よせてくる波さえも)、アマイズミィライ(笑っているようにさえ見える)。

宮古島には日々、様々な波が寄せてきます。晴れた日の穏やかな波ばかりでなく、台風のような嵐の日の荒波もあるでしょう。しかし、どのような波であっても、さも笑っているかのように見えるということです。
つまり、物の捉え方は自分次第という意味。どのような波であっても、笑っているのか、怒っているのか、それをどのように捉えるかは、自分次第だという方言です。

昨年の米国発の金融危機の影響を受け、百年に一度の大不況と言われる状況が続く今日、不況という波はどのように見えるでしょうか。怒っているのか、笑っているのか。苦しい波だと嫌っていると、その波はそのように見えるでしょう。このような波は最高だと喜んで受け止めれば、そのように見えるでしょう。
倫理法人会で毎週開催されている「経営者モーニングセミナー」の基本テキスト『万人幸福の栞』第二条「苦難は幸福の門 苦難福門」に次のような一説があります。

「百尺竿頭、更に一歩を進めて、苦難は、生活の不自然さ、心のゆがみの映った危険信号であり、ここに幸福に入る門があることがわかってきた。」(『万人幸福の栞』二九頁)

百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう)とは、百尺もある竿の先端を意味します。百尺の範囲を常識とするならば、その百尺の更に先に常識を超えた世界があるということです。常識の範囲内で考えれば、「苦しいことは苦しい」「嫌なことは嫌」です。しかし、その常識を超えた時、苦しみは苦しみではなく、寄せてくる波ように笑って見えることとなるのです。自分の捉え方次第で、いかようにも現象は変わってくるのです。

それにはまず、現状をしっかりと受け止めるべく「腹をくくる」こと。苦しい時こそ現状をしっかりと受け止めることが大切です。経営は山あり谷あり、平坦な道ばかりではありません。ならば「苦しいことは当たり前」と割り切ってしまうことです。

腹が決まったら、次は状況確認。時には新たな手を打つことも必要です。商品戦略や販売方法など、時代が進むにつれて、変えていかなければならないこともあるでしょう。世の中の変化に合わせて、変えられるものは変えていく。旧態依然では時代に取り残されてしまいます。これまでの手法に捉われず「新たな手を打つ」ことも大切なのです。
更には、「徹底してやる」こと。徹底とは、底まで貫き通ること、残すところなく行き届くことをいいます。自分がどこまで徹底しているのか、逆に、やっているつもりになってはいないかを、冷静に振り返ってみましょう。
さあ、この百年に一度の大波を、皆さんはどう捉えますか。

2009年5月12日火曜日

5月12日 モーニングセミナー 「ハッピーな人生のフィナーレのむかえ方」


今朝のMSは(有)夢工房のり子 代表取締役須藤紀子様の講話、「ハッピーな人生のフィナーレのむかえ方」でした。22名の参加でした。


ハッピーなフィナーレを迎えられる人生の過ごし方

人には大きなハッピーが3回おとずれます。

一つ目は自ら生まれること。生まれたての頃は、このハッピーバースデイを両親がプロデュースしてくれます。

二つ目は結婚して共に生きること。これは自分たちがハッピーウェディングをプロデュースしますね。

三つ目は死ぬこと。これをハッピーにするには、自分が予めそのときが訪れたときに頼みたいことをエンディングノートなどに書き込むなどの用意しなければなりません。

また40歳を超えてからはものに依存しない、持たない自由を楽しむ、空間の豊かさを知るなど、心の豊かさに目を向けるなど、これからの生き方をお話しされました。

1 人生を楽しむこと
2 執着を捨てること
3 許すこと
4 後始末をすること
5 感謝の言葉を残すこと

マザーテレサやオードリーヘプバーンの言葉なども引用していただきました。
せっかくなので、ここに書き写します。

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あなたの中の最良のものを マザーテレサ

人は不合理、非論理、利己的です
気にすることなく人を愛しなさい

あなたが善を行なうと利己的な目的でそれをしたと言われるでしよう
気にすることなく善を行ないなさい

目的を達しようとする時邪魔立てする人に出会うでしょう
気にすることなくやり遂げなさい

善い行いをしてもおそらく次の日には忘れられるでしょう
気にすることなくし続けなさい

あなたの正直さと誠実さとがあなたを傷つけるでしょう
気にすることなく正直で誠実であり続けなさい

あなたが作り上げたものが壊されるでしょう
気にすることなく作り続けなさい

助けた相手から恩知らずの仕打ちを受けるでしょう
気にすることなく助け続けなさい

あなたの最良のものを世に与えなさい
蹴り返されるかもしれません
でも気にすることなく最良のものを与え綾けなさい

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「美を保つための秘訣」 オードリーヘプバーン

「親切で思いやりのある言葉」 - 魅力的な唇を作ります。

「他人の良いところを探す」 - 美しい目が保てます。

「あなたの食事を飢えた人と分かち合いましょう」 - スリムな姿を保てます。

「一日に一度は指で髪を梳くように子供を習慣づけましょう」 - 美しい髪にするために。

「決して一人では生きられない」という気持を持つこと - エレガントな物腰が生まれます

「人を、決して見放さない」 - 復帰させ、元通りに付き合い、生き返らせ、改善させ、間違いを償わせ名誉を回復させましょう。

「助けて」と手を挙げましょう - あなたが助けを欲しい時は、必ず誰かが助けに来てくれるでしょう。

年齢を重ねると共に、あなたは二つの手を持っていることに気づくはずです。
片方はあなた自身を助けるために、そして、もう片方は他人を助けるために。

(この詩はオードリ轡が、「美しさを保つ秘訣は?」と闘かれた時に答えたものです。彼女
のお葬式の際に朗読されたとのことです)

翻訳:太田颯衣(株式会社ヴィヴィッド・ライフ研究所

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美人の講師に見惚れてしまいました。これからの残りの人生をいかに楽しく、感
謝して生きるかという事が印象的でした。
講師の主宰する40歳以上の会「五結会」に参加してみませんか?
(前嶋地区長談)

2009年5月8日金曜日

今週の倫理 (611号)より 五月病の克服には「今・ここ」の精神で


例年より長い大型連休が終わり、気持ちの切り替えが難しいのがこの時期です。そして耳にするのが、「五月病」といわれるものです。

五月病は、大学に入学したばかりの学生がゴールデンウィーク明け後に無気力な状態になることからくる症状として、一般的に知られるようになりました。新しい環境や変化の激しい環境になじめず、現実の厳しさについていけないストレスからくる症状と言われています。

そう考えると、五月病とは学生に限ったことではなく、また五月ころに罹る新人だけの症状ではないようです。まさに、超スピード社会の中でストレスを多く抱えた現代人に当てはまる、誰にでも起こりうる症状とも言えるでしょう。   

「より早く、より多く、より正確に」は、仕事を進めていく上で大切なことです。しかし、これらばかりを求めていった場合、「早いことはいいことだ」「時は金なり」等が現代人に沁み込んでしまい、いかに短時間で生産性を上げられるかだけに意識が向いてしまいます。 

急ぎすぎるあまり、先のことばかりに意識が向いているならば、「今」を生きられず時間に振り回され、「いつの間にか今日一日が終わっていた」という、あわただしい生活を送るはめになります。
その結果、毎日が惰性的となり、生きている実感を得られず、無気力、無感動になってしまう「五月病」のパターンに陥ってしまうのです。

先のことばかりに心を向けていると、今まさに憂慮すべき深い部分を考えなくなってしまうことにもつながります。深い部分とは「自分の人生とはなにか」「自分は何のために生まれてきたのか」など、人生に対する意義や周囲をどれだけ思いやれるかといった思いやりの心です。また、経営の上では「何のためにわが社は存在しているのか」「わが社の使命はなにか」など、経営理念に通ずる問いかけとなるでしょう。

確かに現代社会は情報・物に溢れています。知識や情報、物は豊富に持っているけれど、深いことは何も知らないという不安が、自分自身の虚栄心や功名心をさらに満たそうと人の心を安易な方向へ向けてしまいます。
どのような難問にぶつかろうとも、答えの核心は自分自身の中にあります。問題となっている対象としっかりと向き合っていくとき、何を感じ、何を考え、どうすればよいのか見えてきます。「今・ここ」に心を向けたとき、答えが用意されていることに私たちは気づくのです。

激変の時代だからこそ、周りに流されず、しっかりと自分自身と向き合いながら「今・ここ」に心をおくことが大切です。目の前に起こる一つひとつの物事に対し、「すべて必要がある」と受け止め、「これがよい」と生活していきたいものです。

2009年5月1日金曜日

今週の倫理 (610号)より 「愛する妻へ」感謝を形にして贈る


経営者モーニングセミナー後の朝食会で、男性数人が倫理実践の話題で盛り上がっていました。生花販売業を営むS氏が、「来月、妻の誕生日なんです。何かいいプレゼントはないですかね」と言いました。

「指輪がいい」「旅行でもしたら」などの案が出ましたが、Sさんは「何か倫理の実践に則したお祝いの仕方がないだろうか」と考えました。そんな氏に対して先輩会友が「奥さんへの感謝の想いを書き出して贈ったら」と促したのです。

「そんなこと考えもしなかったですよ、できるかな?」と尻込みする氏を、周囲は「大丈夫、できる」と励まします。最後には切りのよい数で百個、「妻へのありがとう」を記して贈ることになりました。
妻の誕生日まで四十日余り、「一日に二、三個見つければいいのだから」と軽い気持ちで決意したものの、三十個を越えると次がなかなか出てきません。瞬く間に二十日が経過すると、氏は「この程度しか妻に感謝していなかったのか」と、自分の実践の至らなさに愕然としたそうです。

「これでは誕生日まで間に合わない」と思ったSさんは、妻との出会いから現在まで、「自分が変わったこと」「嬉しいと思ったこと」を一つひとつ振り返り始めました。

結婚してからは、掃除・洗濯・食事の支度から解放されて、仕事に力を入れられるようになりました。中でも、食生活は独身時代と現在では一変しています。栄養が偏っていた食事内容が、結婚後は自家製の漬物など妻の手作りメニューが食卓に並んで、栄養バランスがよくなりました。

続けて「働きを支えてくれる」をはじめ、「いろいろな楽しみを教えてくれた」「一緒に趣味を楽しんでくれる」「自分の親や弟妹に良くしてくれる」「いつも綺麗でそばにいてくれる」等々、ささやかでも氏にとって嬉しかったことを書き出していきました。

 また、Sさんは「妻が変わったことは何だろう」と考えました。結婚に伴って、住まいが変わり、仕事が変わり、更には苗字まで…。今回の実践の過程で初めて、大きな変化を受け入れてくれていた妻への感謝を、氏は発見することができたのでした。

 結婚当初には有り難く思っていたものの、いつの間にか薄れていた感謝の念、見過ごしていた妻の心遣い―それらを細かくメモしていくと九十個を超えていました。

そして迎えた妻の誕生日、氏は「愛する妻へ、一〇〇のありがとう」と題して便箋に書き始め、感謝の想いを一〇〇項目書き上げました。九十九番目は「僕と結婚してくれてありがとう」、一〇〇番目は「(氏の苗字)(奥様の名前)として、共に生きてくれてありがとう」でした。

振り返って氏は、次のように語ります。
「形にあらわすという行為が、想いを深めることにつながるのだと学びました。今回の実践で妻に対する気持ちが深まりましたが、仕事にも好影響がありました。

花を贈ることも、感謝やお祝いの気持ちのあらわれです。その心を表現するお手伝いをさせていただくのが、生花販売を営む私の使命だとやり甲斐を再確認しました」

その後、S氏は「実践したつもり」に陥りがちな自分に注意しつつ、「心を形にあらわしてこそ本物」と心得て、日々の実践に励んでいます。

2009年4月28日火曜日

4月28日 モーニングセミナー 会員スピーチ 田中義光様、加藤正代様

本日のMSは会員スピーチです。

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加藤正代さんは、現在ご夫婦で欧州料理店「みーしゃ」(横浜市南区吉野町)を経営されています。

横浜市保土ヶ谷区で生まれた加藤さんは、学生時代にパソコン通信に熱中、PCを通じて友人が増え、オフ会では食べ歩きの仲間が増えたといいます。こうした食べ歩きの中でご主人と出会いました。

加藤さんのご主人は、旧ソ連やトルコといった日本人にはなじみの少ないアジアとヨーロッパの中間で料理の修業積んで、その成果を欧州料理「みーしゃ」で発揮、8年前から季刊誌「四季の味」という料理雑誌、レシピを提供しています。

その加藤さんご夫妻が慢心しないために普段から気をつけていることは、「味覚の鍛錬」「初心を忘れない」ことだといいます。

40歳を過ぎる頃から味覚は落ちるといいますが、刺激物をできるだけ取らないことや、お客様に食事を出す前に自分を満腹にしない等、大変な努力を続けていらっしゃいます。

最後に、フランチャイズのレストランが増える中、料理を通じてオーナーシェフの姿勢がわかる店を探してほしいとお話しされました。

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株式会社中央電気設備 代表取締役 田中義光様の講話です。


田中さんはノンキャリアの警察官として38年間勤めてきました。
交番勤務も多く、警察の現場は端で見るよりとても大変だといいます。

特に今はクレーマーともとれるような住民への対応で多くの時間が割かれて、満足のいく捜査ができないこともしばしばあるそうです。

田中さんが警察官だった頃は、「ちょっと醤油貸して。。」というような、温かい住民とのコミュニケーションがとれていた時代でありました。このためか、みなさんの協力もあって検挙率も高かったように思うとおっしゃっていました。

人情味溢れる警察時代のエピソードはもっと聞きたいという参加者が何人もいらっしゃいました。